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【ゴルフシューズ選びの真実】#2 歩きやすさ重視なら「かかと」はしっかりのほうがいい!

近年急速に高機能化・多様化が進むゴルフシューズ。いろんな種類がありすぎて、「なんとなく履きやすい」というようなアバウトな選び方をしていないだろうか。ゴルフシューズとしての機能にフォーカスしたシューズの「選び方」を、カリスマフィッターに教わった!

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/ゴルフ5 西葛西店

ゴルフ5 西葛西店・シューズスペシャリスト
織畠淳也さん

足の機能に詳しく、商品知識も豊富で、立ち姿、歩き姿を見るだけでマッチする靴のイメージが湧くというカリスマシューズフィッター

やわらかくて軽ければ
歩きやすいわけではない

では改めて織畠さんに「歩きやすい」ゴルフシューズの条件について聞くと、かかとのホールド力と、シューズ前方の屈曲性だという。

「シューズのかかと部分にある程度の剛性があり、かかとの骨をホールドしてくれるフィット感があることが歩きやすいシューズの必須条件です。細かく見るとインソールの形状やかかとの立ち上がり方などもありますが、まずはかかと部分に補強材がついていてある程度の剛性があることが大事。これがかかとの骨を包み込んで支え、かかとの骨が立った状態を長時間保ってくれます。かかとが弱いシューズはかかとの骨が寝てしまい、足に負担がかかります」

かかとのホールド力が高いと、歩く際にもシューズがしっかりと足の動きに追従するので疲れにくい。かかとのホールド力が低いと、ぶかぶかのシューズで歩くときのようにかかとがカパカパと動いてしまうのだ。


「もう1つのポイントの屈曲性ですが、これは多くの方が勘違いしています。実はソール全体がやわらかくて曲がるものよりも、歩くときに折れる指の付け根部分が曲がりつつ、土踏まず付近の中足部にはある程度の剛性があったほうがいいんです。中足部がやわらかすぎると歩行時に土踏まずのアーチが潰れてしまい、足本来のクッション性が損なわれます。足の裏がつりやすい人などは、ソールがやわらかすぎる場合が多いんですよ」

歩きやすくするためには、シューズのかかとや土踏まず部分に硬い樹脂などの補強材を使って剛性を出す必要がある。こういったパーツを使うと重量がかさむため、軽量を謳うシューズには補強を省いているものが多い。試着時に軽さからくる心地よさを感じても、本来の歩きやすさを犠牲にしているケースも多いので注意が必要だ。必ずしも「軽い=歩きやすい」とは限らないということは知っておいて損はないだろう。

“歩きやすい”シューズのポイント①
「かかと」に補強パーツが入っているか?

歩いてかかとがズレない、浮かないことが非常に重要。かかとのホールド性の目安になるのは、かかとに樹脂などの硬い補強パーツが使われていることなので要チェックだ

かかとの骨を長時間立てておけることが重要

かかとがやわらかいシューズは、かかとの骨を立てておけずにゆがんでしまう。これは真っすぐ立てないことにもつながり、疲れやすく、スウィングにも悪影響が出るので要注意

“歩きやすい”シューズのポイント②
「指の付け根」が自然に曲がるか?

足と靴の「折れる位置」が合致することが大事

足は歩く際に指の付け根から折れ曲がる。シューズもこの部分がきちんと屈曲することが重要。サイズが合わないと足とシューズの折れ曲がる位置がズレて負担になる

●Point「足裏全体が曲がってしまうと土踏まずが潰れて疲れやすい」

ソール全体がやわらかすぎると、歩く際に土踏まずのアーチが潰れて偏平足状態になるので疲れやすくなる。足裏がつる人はシューズの土踏まずの剛性不足かもしれない

「大きめ」は前足部が余って靴内で足が暴れるのでNG!

「つま先にゆとり」を持たせようとサイズが大きすぎると、歩く際に靴の中で足が固定されずに暴れる。足への負担が大きく痛みが出やすいうえ、シューズを重く感じやすい

<歩きやすさを体感しやすいモデル>
●アディダス「アディゼロ ZG」
●アディダス「コードカオス」
●エコー「ストリート720」
●エコー「バイオムH5」

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月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より