Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • ギア
  • 「飛んでブレない」は本当だった! キャロウェイ「パラダイム」全シリーズを試打検証【ギアプロ】

「飛んでブレない」は本当だった! キャロウェイ「パラダイム」全シリーズを試打検証【ギアプロ】

2023年のPGAツアー初戦から1カ月で4勝をマークし、話題となっているドライバー、キャロウェイ「パラダイム」。一体何がすごいのか? ドライバーだけでなくアイアン、FW、UTまで打ち比べてみると、強さの秘密が見えてきた!

PHOTO/Tomoya Nomura、Hiroaki Arihara THANKS/GOLF PLACE

試打&解説/勝又崇之

専修大学卒業後の08年プロテストで木下裕太、片岡大育らを抑えトップ合格。ギアへの造詣も深く、自らの試打データを弾道計測器並みの正確さで予測できる。現在は「GOLFPLACE」でレッスンを行う

こちらもチェック!

DRIVERS

何球打ってもほぼ同じ球が打てる

「フェースが球を弾く感じがあって、ボールスピードが速い。これは飛びます。4本とも、それぞれ特徴がありますが、総じてミスに強いことに驚きました。ツアーモデルの『トリプルダイヤモンド』だけでなく、スタンダードモデルでも球が左に行きにくいので、上級者やHSが速い人でも安心して叩けます。ドローバイアスの『X』になると一気にやさしくなり、オートマチックに気持ちのいいストレートドローが出る。ヘッドの挙動も安定していて、5球ともほぼ同じ球が打てました。軽量の『MAX FAST』ならHSが速くなくても、このクラブのよさを体感できます。飛び、打感はもちろんのこと、ミスに強く曲がらないのが『パラダイム』の魅力です」(勝又プロ)

Technologies

360度カーボンシャーシ
耐久性の高い2種類のカーボンを帯状に成形した新構造。ヘッドの真ん中を、より軽量化したことで、多くの余剰重量が生まれ、飛びとやさしさの向上につながる適切な重量配分に

アジャスタブル・ペリメーター・ウェイティング
スタンダードモデルには約13.5gのペリメーター・ウェイトを搭載。左右合計で最大15ヤードの弾道調整が可能

AIフラッシュフェース
ボールスピード、打ち出し角、スピン量の最適化に加え、着弾地点のブレ幅も抑える新アルゴリズムを採用

フェースカップ
ジェイルブレイクとの相乗効果で、フェースの際までたわみ、ボールスピードを最大化

ジェイルブレイクテクノロジー
「Y字型」の新デザインでさらに軽量化。ボディの剛性バランス維持とボールスピード向上をフェース全体で実現する

パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド)

●ロフト角/8度、9度、10.5度 ●ヘッド体積/450cc ●シャフト/TENSEI 55 for Callaway(S、SR)、Tour AD CQ-6(S)、SPEEDER NX GREEN60(S)、Diamana GT 60(S) ●長さ/45.5インチ ●重さ/308g(TENSEI 55 for Callaway・S) ※CALLAWAY SELECTED STORE限定製品

[試打スペック]10.5度、TENSEI 55 for Callaway(S)

「ヘッドが小ぶりで、操作性が高い。逃げ顔で自分で球をつかまえられる人、HSが速い人が使いたくなるクラブです。スタンダードよりも球が上がりやすく、スピンも入ります。いわゆる“低スピンモデル”ではありません」(勝又プロ・以下同)

パラダイム

●ロフト角/9度、10.5度、12度 ●ヘッド体積/460cc ●シャフト/VENTUS TR 5 forCallaway(S、SR、R)、Tour AD CQ-5(S)、SPEEDER NX GREEN 50(S)、Diamana GT50(S) ●長さ/45.5インチ ●重さ/307g(VENTUS TR 5 for Callaway・S)

[試打スペック]10.5度、TENSEI 55 for Callaway(S)

「多少、下めや先のほうに当たっても、球の高さは若干低くなりますが、同じような球筋で飛距離もほとんど変わらない。スタンダードモデルにしては、低スピンで結構ハードですが、ウェイト位置の調整やシャフトを選べば自分に合わせられます」

パラダイム X

●ロフト角/9度、10.5度、12度 ●ヘッド体積/460cc ●シャフト/VENTUS TR 5 forCallaway(S、SR、R)、Tour AD CQ-5(S)、SPEEDER NX GREEN 50(S)、Diamana GT50(S) ●長さ/45.5インチ ●重さ/307g(VENTUS TR 5 for Callaway・S)

[試打スペック]10.5度、TENSEI 55 for Callaway(S)

「上の2本とは全然違って、やさしい。つかまりもよく、自分でつかまえようとしなくてもオートマチックにドローが出る。5球とも、ほぼ同じような球。スピン量もちょうどよく、球も上がりやすい。自分が使うなら迷わずコレ」

パラダイム MAX FAST

●ロフト角/9度、10.5度、12度 ●ヘッド体積/460cc ●シャフト/SPEEDER NX 40for Callaway(S、SR、R) ●長さ/45.5インチ ●重さ/280g(SPEEDER NX 40 forCallaway・S)

[試打スペック]10.5度、SPEEDER NX 40 for Callaway(S)

「とにかく軽く、ライ角もアップライトで、HS40m/s前後の人が楽にボールをつかまえられる、やさしいクラブ。以前ほど振れなくなってきて、最近、飛んでないと感じてきた人は、一度試してみることをおすすめします」

初速が出るのに、打感は軟らか
飛ぶ、狙える、やさしい!

ドライバーとFWは4モデルだが、アイアンとUTはツアーモデルの「トリプルダイヤモンド」の設定がなく3モデル。打ち比べていくと、ドライバーに通じる特性や振り感があった。

弾き感があるのにソフトな打感

「7番のロフト角が一番寝ているスタンダードモデルでも29度と“飛び系”のアイアンですが、そう思わせない小ぶりなヘッド。見た目はアスリート向きなのに、打つとボール初速が速く、飛距離も出ます。左に行きにくいという特性はスタンダードのドライバーと同じ。安心感のある大きめなヘッドサイズの『X』はオフセットの強いグースネックで、かつての『Xシリーズ』を思わせます。スタンダードよりも、つかまりがよく、さらにやさしく飛ばせます。『MAX FAST』は軽くて振りやすい。面長のヘッドはミスにも強く、軽くても当たり負けしません。3モデルともドライバーのHS44〜45m/sで試打したのですが、試しにマン振りしてみたら200ヤード飛びました。充填材が効いているので、球離れが早いのに打感はどれも軟らかい。FWとUTも打ちましたが、『トリプルダイヤ』、スタンダード、『X』、『MAX FAST』と、ドライバーからアイアンまで、シリーズで特性や振り感が揃っているのも特徴です」(勝又プロ)

IRONS

Technologies

デュアル・タングステン・ウェイティング
バックフェースのトウ側のメダリオンとヘッド内部のトウ寄りにタングステン合金のウェイトを配置

スピードフレーム構造
ボディの剛性を高め、フェースのたわみを最大化することで、卓越したボールスピードを実現

ウレタン・マイクロスフィア
独自のウレタン・マイクロスフィアを、従来よりも多く搭載することで、フェースの反発を損なうことなく、打感を向上し振動を吸収

フォージド455フェースカップ
心地よいフィーリングを持つ鍛造フェースがボール初速を上げ、番手ごとの飛距離をアップ

パラダイム

●ヘッド素材/フェース:カーペンター455スチール、ボディ:17-4 ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア+MIMタングステンウェイト+タングステンメダリオン【7I】 ●ロフト角29度、ライ角62.5度、長さ37インチ、重さ/416g(N.S.PRO 950GHneo・S) ●シャフト/VENTUSTR 5 for Callaway(R)、N.S.PRO 950GH neo(S)、N.S.PRO ZELOS 7(S)

「やや小ぶりで上級者向けのクラブに見えるのに、打つと初速が速く飛んでいく。トウ寄りにタングステンウェイトが配されていて重心距離が長め。フェースをしっかり返しても、球が左に行かない安心感がある」(勝又プロ・以下同)

パラダイム X

●ヘッド素材/フェース:カーペンター455スチール、ボディ:17-4 ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア+MIMタングステンウェイト+タングステンメダリオン【7I】 ●ロフト角27.5度、ライ角62.5度、長さ37インチ、重さ/421g(N.S.PRO 950GHneo・S) ●シャフト/VENTUSTR 5 for Callaway(R)、N.S.PRO 950GH neo(S)、N.S.PRO ZELOS 7(S)※CALLAWAY EXCLUSIVE製品

「オフセットが強く、昔の名器『X-14』を思い出します。ヘッドも大きく安心感が抜群。ロフトが立っていて、構えた感じは5番アイアンなのですが、球も上がるしやさしい。そして、とにかく飛ぶ。アイアンにも飛距離を求める人にいい」

パラダイム MAX FAST

●ヘッド素材/フェース:カーペンター455スチール、ボディ:17-4 ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア+MIMタングステンウェイト+タングステンメダリオン【7I】 ●ロフト角26.0度、ライ角61.5度、長さ37インチ、重さ/388g(N.S.PRO ZELOS7・S) ●シャフト/VENTUSTR 5 for Callaway(R)、N.S.PRO 850GH neo(S)、N.S.PRO ZELOS 7(S)

「7番で26度とロフトが立っていますが、ヘッドが面長でフェース面が大きく見えるので、構えたときにやさしく感じます。実際にスイートスポットも大きくミスにも強い。軽くて振りやすいので球も上がるし、やさしいクラブです」

FAIRWAYWOODS

パラダイム ♦♦♦

●ロフト角/18度、21度、24度、27度 ●シャフト/VENTUS TR 5 forCallaway(S、SR、R)、N.S.PRO 850GH neo(S) ※CALLAWAY SELECTED STORE限定製品

「コンパクトないい顔をしています。球が強くて、叩いても吹き上がらない。操作性も高く、低いスライスとか、ボールの打ち分けもできる」

パラダイム

●ロフト角/W#3(15度)、W#3HL(16.5度)、W#5(18度)、W#7(21度)、HEAVEN(20度)、W#9(24度)、W#11(27度) ●シャフト/VENTUSTR 5 for Callaway(S、SR、R)、SPEEDER NXGREEN 50(S)

「シャローなヘッドで、ボールが上がりやすい。スタンダードのドライバーと同じで球がつかまる感じは、それほどなく、左を気にしなくてもいい」

パラダイムX

●ロフト角/W#3(15度)、W#3HL(16.5度)、W#5(18度)、W#7(21度) ●シャフト/VENTUS TR 5 for Callaway(S、SR、R)

「ストレートなフェースで構えやすい。下めに当たってもボールを拾ってくれる。球のつかまりがいいのに、左に行きすぎない、やさしいクラブ」

パラダイム MAX FAST

●ロフト角/W#3(15度)、W#5(18度)、W#7(21度)、W#9(24度) ●シャフト/SPEEDERNX 40 for Callaway(S、SR、R)

「アップライトでフェースもやや左を向いていて、構えただけでつかまりそう。軽くて振り抜きやすく、飛ぶだけでなく高さがものすごく出る」

UTILITY

パラダイム

●ロフト角/18度、21度、24度、27度 ●シャフト/VENTUS TR 5 forCallaway(S、SR、R)、N.S.PRO 850GH neo(S)

「いい意味でキャロウェイっぽくない、小ぶりなウッドのようなヘッド。打感もよく、球も上がる。弾道調整機能が付いているのもいい」

パラダイム X

●ロフト角/3H(18度)、4H(21度)、5H(24度)、6H(27度)、7H(30度) ●シャフト/VENTUS TR 5for Callaway(S、SR、R) ※CALLAWAY EXCLUSIVE製品

「スタンダードより、やや出っ刃で球が拾いやすい。投影面積も大きく、安心感があるのに操作性も高く、使い勝手がよさそう」

パラダイム MAX FAST

●ロフト角/3H(18度)、4H(21度)、5H(24度)、6H(27度)、7H(30度)、8H(33度) ●シャフト/SPEEDER NX 40for Callaway(S、SR、R)

「トップラインは、ややグースっぽく見えるのに、構えると据わりがよくて左を向かず、球を拾いやすい顔つき。とにかくやさしく、楽に打てる」

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月7・14日合併号より

こちらもチェック!

  • 2023年のPGAツアー初戦、セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズでジョン・ラームが逆転優勝、続くソニーオープン・イン・ハワイでもキム・シウーが逆転で勝利を挙げた。さらに米国本土初戦、アメリカン・エキスプレスでもラームが勝利。ふたりとも新しいドライバーとフェアウェイウッドを投入してすぐの優勝だった。 PHOTO/Blue Sky Photos、Getty Images ……