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【ジャパンヒッコリーマスターズ】意外と飛ばせる! 自然と笑顔に。“ヒッコリー”の不思議な魔力

さる5月20日、千葉県にある太平洋クラブ八千代コースで「第1回太平洋クラブ・ジャパンヒッコリーマスターズチャンピオンシップ2022」が開催された。クラシックな“ヒッコリークラブ”でプレーする大会とはどんなものか。記者が体験レポート!

PHOTO/Takanori Miki

今回、ヒッコリークラブの大会が開催されたのは、一昨年にリニューアルされ、「歩きの完全スループレー専用コース」として話題の太平洋クラブ八千代コース。当然筆者はヒッコリークラブなど持っていないので、レンタルでの参加。手渡されたクラブを見て、本当にこれでちゃんとボールが飛んでくれるのかと不安がつのる。

ちなみにヒッコリークラブとは、簡単にいえば木製のシャフトを使用したクラブ。1920年代後半にスチールシャフトに取って代わられるまでは、クルミ科の“ヒッコリー”という木がシャフトに使われていた。セットは6~7本。これを担ぐか手引きカートに乗せ、徒歩でプレーするのがヒッコリーゴルフのスタイルだ。

実際にプレーしてみると、これが意外なほどに飛ばせる。芯を食えば飛距離はしっかり出て、たとえば7番アイアンと同等の“マッシー・ニブリック”を打つと、キャリーで150ヤードほど飛び、打感もいい。一方、現代のクラブとの差を感じたのはウェッジだ。ソールの抜けとスピン性能に関しては、現代のクラブのすごさを改めて感じさせられた。

そしてもう1つ特筆すべき点は、雰囲気が“超”アットホームなこと。今回は初対面の方と同組になったのだが、試合とはいえ、常にお互いの球の行方を気にし、声をかけあい、終始なごやかな雰囲気。前の組に追いついたときも、後ろに追いつかれたときも、自然と会話が弾むのは、ヒッコリーゴルフの持つ不思議な力なのだろうか。

クラスAの優勝者には10月にスコットランドで開催される世界大会への参加資格が与えられる(旅費は自己負担)。ゴルフの原点に触れられるヒッコリーゴルフ。ぜひ一度体験してみてもらいたい。

大会にはクラシカルな装いに身を包んだ38人のゴルファーが参加した

ファッションを楽しむのもヒッコリーゴルフの醍醐味

ニッカボッカにハンチングといったビンテージファッションに身を包んでプレーするのがヒッコリーゴルフの流儀

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より