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TシャツOK、カート乗り入れ、ホールインワン無人確認機……伊豆大島のゴルフ場“攻めの一手”

コロナ禍で、以前よりも若い世代がゴルフ場へ足を運ぶようになってきている。この流れを加速させようと舵を切ったゴルフ場がある。

東京から120キロ、伊豆大島にある“伊豆大島リゾートGC”がそれだ。同GCの前身は1956年にオープンした大島GC。藤田観光(株)がホテルとともに経営・運営してきたが、01年にケータリングや給食事業を手がける東京ケータリング(株)に事業譲渡。さらに今年、清掃・設備管理業務を展開する(株)アメニティコーポレションの傘下に入り、ゴルフ場の名称も変更した。

同コーポレーションは、さまざまなリニューアルを敢行。もともと多くのホールがオーシャンビューという絶景のロケーションだったが、まずは9ホールのコースを一部、2グリーンにしたり、ティーイングエリアやカップ位置を変えることで、18ホールとしても楽しめるようにした。セルフで、2人用のカートでフェアウェイへの乗り入れも自由。レンタルクラブも多くのコースにありがちな旧モデルでなく、最新モデルを用意した。

また、プレースタイルも一新。以前のドレスコードを撤廃し、Tシャツ、短パンでもラウンドできるようになった。

さらにクラブハウスも改装した。ロビーの横にカフェテリアを新設し、シャワー室も完備。若いカップルゴルファーが喜びそうな内容が満載だ。「“リゾート”と名付けている以上、若者だけでなく、観光客の方々にも気軽に来てほしいと思っています」(伊豆大島リゾートGC・加藤るみ氏)

ユニークな試みもある。8番と17番を兼ねるティーにはホールインワン無人確認機を設置。ティーからグリーンまで撮影できるカメラをセットし、ホールインワンの申告があれば、映像で確認できる仕組みだ。ロビーには、ホールインワン保険に加入するためのパンフレットも置いてあるという準備の良さ。

こうした試みについて、ゴルフ場運営コンサルタントの石井米二郎氏は「コロナ禍で若者たちがゴルフに目を向けているのを定着させるため、先手を打っていくことが大事。この意味では近い将来を見据えたリニューアルだと思います」。

ただ、観光地の大島は現在、苦境にある。コロナが落ち着いた後から攻勢に転じたいと同GC。そのために東海汽船とコラボした集客プランも打ち出していくという。

島ならではの風光明媚なロケーションが自慢の伊豆大島リゾートGC

週刊ゴルフダイジェスト2021年10月19日号より