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【ゴルフせんとや生まれけむ】野沢道生<前編>「“不動産屋と美容師は上手くなる”は都市伝説だった!?」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回からの語り手は、カリスマヘアスタイリストの野沢道生氏。

「不動産屋と美容師がゴルフが上手くなる」。友人にそんなことを言われて、それじゃあ僕もと始めたのは35歳くらいのとき。友人は続けて「自分のクラブを持たないと上手くならない」「練習するよりもラウンドしたほうが上手くなる」とも言っていました。

「〇〇すると上手くなる」「〇〇しないと上手くならない」というキーワードに敏感に反応し、すぐに当時人気になっていたキャロウェイのビッグバーサのドライバーとアイアンを買って、意気揚々と初ラウンドに出かけました。たしか茨城県の石岡ゴルフ倶楽部でした。男子のトーナメントが何度も開かれている名コースですが、初心者の僕はそんなことは何も知らず右に左にひたすら走り回って150くらい叩きながら、自分の才能のなさは棚に上げて友人の言葉は単なる都市伝説だったと悟りました(笑)。

しかもこのとき、僕はコースデビューということで目いっぱいオシャレをしていきました。一番のお気に入りのジャケットに、この日のためにわざわざ奮発して買ったイギリス製のちょっと高い靴を履いていったんです。ところが、下ろしたてだったので車で行っているにもかかわらず、ゴルフ場に到着した頃にはすでにかかとが靴ずれの状態。スパイクに履き替えたら、当時の硬い革のゴルフシューズでしたから余計に痛くて痛くて。そのせいで150叩いたとはいいませんが、18ホール回り終わった時には「もう、ゴルフなんてやめてやろう」と本気で思っていましたね。


でも、何でなのか自分でもよくわからないんですけど、不思議なことに2週間ぐらいしたら突然もう1回やりたくなって、そこから真剣に練習してラウンドするようになりました。そして、その甲斐もあってか始めてから半年くらいで100を切って98というスコアが出たんですよ。

ゴルファーの皆さんは「100の壁が高い」と言われますが、確かにその通りで、僕も始めて半年で100を切ったものの、この時は100ヤードのアプローチがカップインしてバーディになったり、10メートル近いロングパットが入ったりしてひたすら運が良かっただけで100の壁は高かったですねえ。いったん切ったあと、そこから先はホントに大変でした。

運がいいといえば、僕は1回ホールインワンをやっているんですけど、それもそうでした。箱根の仙石ゴルフコースで、160ヤードを7番アイアンで打ったらトントントンと3回バウンドしてコロコロッて入るところがしっかり見えました。あれには感激しましたね。同伴者のみんなも自分のことのように喜んでいましたよ。

ちなみに僕のベストスコアは76。これは休みの日は必ずラウンドして、夏は夏でアーリーバードでプレーしてから仕事に行っていたり、練習もマメにやっていた頃に出したもので、今はどう頑張っても90台の前半しか出ないですね。それでもゴルフは楽しいからいいんです。今はスコアのことは気にせず、仲のいい友人たちとワイワイ楽しむのが一番だと思っています。

野沢道生

1963年、東京都生まれ。ヘアサロン「MICHIO NOZAWA」CEO。独自の美容理論で流行のヘアスタイルを次々と生み出してきた元祖カリスマヘアスタイリスト。その人の個性を生かした表現力の高い「似合わせの達人」として有名。ベストスコア76

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月11日号より