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打ったボールがぬかるんだ地面にくい込んでいた! そのまま打たなきゃダメ?【これだけゴルフルール】

2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は、「地面にくい込んだ球」に関するルールをご紹介!

「うわっ、最悪!」でもこんなときは、そのまま打つ必要はない

ジェネラルエリアなら救済を受けられる

雨上がりのラウンド、ティーショットはテンプラ気味で、高々と舞い上がり、フェアウェイからに落下。嫌な予感を抱えながら2打目地点に行ってみると、案の上、軟らかくなったフェアウェイに球がくい込んでいた。「あちゃ~、運が悪かった……」と、地面に食い込んだ球をあるがままに打つ人もいるかもしれないが、この場合、救済が受けられるので、そのまま打つのはもったいない。

ゴルフ規則16.3に、「地面にくい込んでいる球」という項がある。そこには「プレーヤーの球がジェネラルエリアにくい込んでいる場合にだけ、救済が認められる」とある。

ジェネラルエリアとは、ティーイングエリア、バンカー、ペナルティーエリア、パッティンググリーンを除いたコース上のエリアのこと。なので、フェアウェイだけでなく、ラフであっても、地面に食い込んだ球は救済を受けることができる(※2018年以前の規則ではフェアウェイだけに限られていた)。

ただ、救済を受けるためには、「“地面に”くい込んでいる」ことが必要。単にラフにボールが埋もれているだけでは救済は認められない。

規則16.3a(2)によると、「地面にくい込んでいる」とは、「そのプレーヤーの直前のストロークの結果作られた“自らのピッチマークの中”にある」そして「球の一部が“地表面以下”にある」ことが条件だという。

高々と上がったボールが跳ねることなく、ズボっと地面にめり込んで止まった場合がこれに該当する。一方、ボールが落下したあとに跳ねて転がり、フェアウェイのちょっとした窪みやディボット跡などに入った場合は、あるがままに打たなければならない。

また(1)誰かに踏まれて球が地面に押し込まれた場合や、(2)打った球が空中に飛ぶことなくそのまま地面にくい込んだ場合、(3)救済を受けてドロップした球が地面にくい込んだ場合なども、救済を受けることができないので気を付けよう。

右の状態は、芝には沈んでいるが、地表面以下には沈んでいないので、「地面にくい込んだ球」ではない。左は球の一部が地表面より下にあるので救済可能

ジェネラルエリアにくい込んだ球を救済する際には、球の直後に基点を決め、基点から1クラブレングスの範囲内で、ホールに近づかないジェネラルエリアにドロップすれば良い。

ジェネラルエリアではそれほど遭遇しないが、パッティンググリーンでは、雨上がりで芝が軟らかいとき、ズボッと埋まってしまうことはよくある。パッティンググリーンに球が埋まった場合は、上記の救済方法ではなく、通常通りマークして球を拾い上げ、窪んだ箇所をグリーンフォーク等で平らに修復したのちにリプレース、という方法を取れば良い。

いずれの場合も、埋まった球をあるがままに打つのと救済を受けるのとでは、ストロークの難度は雲泥の差。この規則は忘れずに活用するようにしよう。

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