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【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.65「シニアの『逆張り』! アプローチよりドライバーが大事!?」

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

「シニアはショートゲームが命」と散々言っておきながら、全くの“逆張り”、「ドライバーが大事」ってむちゃくちゃな展開ですね。

というのもシングルさんはすでに、ティーショットを確立しているので、ショートゲームに専念すればよろしいだけ。けれど我々シニアの“89ビジョン派”としては、ショートゲーム半分、ドライバーなどのショット半分ぐらいで、両方大事なんじゃないかな、と。

だからショートゲームに専念すれば、ショットがおろそかに、ショットに専念すれば、ショートゲームがおろそかになるのです。じゃあ、どっちを優先するべきか。そりゃドライバーですよ。


ドライバーがすごく大事な理由

ゴルフの第1打を戦国時代の城攻めに例えたら、ティーショットの成功は外堀を埋めたようなものです。大坂夏の陣を見れば効果は明らか。外堀を埋められた豊臣方は、一気に攻められ滅びました。

これをゴルフ戦略に例えれば、パー4ならティーショットの成功で残りは170ヤード程度、しかもライが良い状態です。このアドバンテージを利用すれば、5番ウッドあたりで打って、8割方ボギー以上が取れます。

ドライバーの再現性は高い

ドライバーは他のクラブと比べて、唯一無二の存在な部分があります。それはティーアップした平らなライでしか、ショットを打たないことです。そう書くとジカドラで打つと言う人がいますが、我々レベルではまずないですから。

となると練習場とゴルフ場で打つ状況が、まんま同じになります。練習場でしっかりティーショットを打てていれば、それをコースで再現させればいいだけです。

これがアイアンなど他のクラブはいくら練習場でナイスショットしても、実際のコースで平らな良いライなんてめったに遭遇しません。斜面のラフから打つわけで、そんなの聞いてないよ~、となります。

だからドライバーショットを練習場で覚えることが大事。そう言いながら、お前はドライバーの練習をあまりしないじゃないか、そう指摘する人もいます。それはUTやFWで日頃練習をしているので、ショットの基礎はかなり補強しています。もちろんウェイトなどをいじったりすれば、バカスカ打ってしっかり調整しますよ。

飛距離より方向性

例えば190ヤード飛ぶドライバーと、180ヤード飛ぶスプーンがあるとします。狭いレイアウトの時や、距離の短いホールの場合、スプーンが賢い選択と思うでしょ。私もそう思っていました。

けれど冷静にドライバーとスプーンの難易度を比較すると、明らかにスプーンが難しいんです。フェースの面積を見てください。スプーンはドライバーの半分しかない。そんな小さいフェース面で、ドライバー以上の精度のショットをしろというのは無理な話です。

そこで最近人気なのが、ミニドライバーです。ミニドライバーのフェース面積は、ドライバーと名乗るだけあってそこそこあります。これがスプーン代わりに使えるのです。だからスプーンの代わりにミニドライバーを入れるのは、かなりアリだと思います。

実際のドライバーの打ち方

ドライバーは唯一、練習場とコースでの打つ環境が一緒と言いましたが「練習場シングル」という言葉もあります。つまり練習場では上手いけど、実際コースに行って叩く人がかなりいます。何がいけないのでしょうか?

それはコースのレイアウトに翻弄されるからです。そもそもプレーヤーを翻弄させるためにコースを設計しているので、翻弄されて当たり前ですがね。

ではどうやって打てばいいのか。すべてのレイアウトを無視して練習場だと思って打ってください。左に池がある、右にバンカー、前方に高い木があれば、あえてその木を目がけて打てばいいのです。木に当たって、そこから刻んでも1打損するだけ。バンカーに入っても100ヤードぐらい打って、乗せればボギーで上がれます。

OBなどのペナルティエリアは避けるべきですが、バンカーにつかまったり木に当たってもノーペナ。実は傷口は浅いのです。

それより練習場で打てたドライバーを、いかにコースで再現できるかが大事。ドライバー優先思想は、競馬でいうところの先行逃げ切りです。底力のないシニアにとっては賢明な戦略だと思います。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2026年7月21日号より