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予想外の予選通過でとんぼ返りのデシャンボー。「価値ある往復」でトップ10フィニッシュ

予期せぬ長距離移動もブライソン・デシャンボーにとっては「価値があった」そうで……。

ノースカロライナ州で行われたウェルズファーゴ選手権は難コンディションに選手のスコアが伸びず、デシャンボーも予選ラウンドを終えて通算2オーバー。その時点で70位台後半だったため予選落ちを確信し、荷物をまとめコースをあとに。プライベートジェットで自宅のあるテキサス州ダラスに飛んだ。

ところが午後になって強風が吹くと、カットラインがどんどん繰り上がり、2オーバーはぎりぎりセーフ。デシャンボーはテキサスからノースカロライナにとんぼ返りすることになった。

「棄権も考えたけれど、待ってくれているギャラリーや大会関係者の期待を裏切れないと思った」。翌日午前8時10分のスタートに間に合わすためには夜中の2時45分にダラスの自宅を出発しなければならない。普通ならパニックにもなりそうなものだが「ジムで筋トレをして自宅のベッドで寝たよ」と余裕綽綽のデシャンボー。午前2時起きで空港に向かい、コース近くの空港に到着したのが午前6時過ぎ。さっそうと第3ラウンドに挑み68の好スコアで23位に浮上、最終日も60台で結果9位タイ。

「せっかくとんぼ返りしたのに60位台だったら意味がない。でもこれなら十分価値ある往復だった」と賞金2500万円強を獲得しご満悦。「でもお金の問題じゃない。ファンや関係者をがっかりさせずに済んだのが一番」

これでフェデックスカップのポイントランクもジャスティン・トーマスを抜き1位。次なるメジャー全米プロにも弾みをつけた。

皮肉にもウェルズファーゴの翌週はダラス開催のAT&Tバイロン・ネルソン。再びのとんぼ返りだが「自宅が近いからコーチと一緒にスウィングスピードを上げる取り組みに着手するよ!」。どこまでも貪欲なデシャンボーである。

真の凄さはこのポジティブシンキングにあり?(写真は2020年WGCメキシコ選手権。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月1日号より