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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.97「10打縮まる! “攻めの刻み”で得意距離を残す」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

スコア100ちょいの人は「なにがなんでも100を切りたい」、90台前半の人は「次こそは80台で回りたい」、そして80台前半の人は「一回でいいから70台を出してみたい」と思っているはずだ。各々、目標に向けて練習を重ね、ショットの精度は上がっているにも関わらずなぜか毎回打ちのめされる。そんな人にボクから贈る言葉は、「とりあえずティショットを刻んでみよう」だ。

80台前半で回る人はともかく、100や90台の人はティショットで無条件に1Wを持ちすぎである。もちろんレイアウトにもよるけど、300Yのパー4なら、ティショットは間違いなく刻み。1Wでワンオンするならともかく、たいていの人の飛距離ではまず届かないだろう。それでも1Wを持つ。

結果、ケース1……OBを打つ→ダボ。ケース2……ナイスショットで260Y飛ばしたが、残りが40Yというビミョ~な距離になり、寄らず入らずのボギー。1WがめったにOBしない! あるいは40Yが大得意! というなら別だが、そういう人はあまりいないよね。だったらティショットを刻み、2打目で自分が得意な距離を残すほうがよっぽど効率的ではないだろうか。もし100Yが得意なら、ティショット200Y→2打目100Yという具合に。そもそも短いパー4はチャンスだと思う人が多いけど、実は短いパー4こそクセモノなのだ。1Wを気持ちよく飛ばすと、2打目地点がめっちゃ左足下がりだったり、クリークだったりすることが多々。だから短いパー4こそ刻むのが賢明なのだ。

それから2オン不可能なパー5も無理して1Wは使わない。10月に国体で回った福井県「芦原GC」は最終ホールが560Yのパー5。そこでボクは3打目を得意な150Yにするため、ティショットを8I、2打目を3Wで打ち、パーオンさせた。アベレージ90台の友人に、その話をしたら「僕らはティショットを刻むことができんのよー」と言うが、それをしないのが90台たる所以だ。だってナイスショットはみんなナイスショットなんだから。何か違うとしたら、そういうところなのだと思う。逆を言えば、適所で刻みを選択し、最終的に自分の好きな距離を残すことができれば10打ぐらいはあっという間に縮まるはずだ。

もちろんわかるよ。キャディさんが1Wのヘッドカバーを取りティグラウンドで待ち構えていたら、ついつい手にとってしまうよね。1Wを持たないと「男じゃない」とヤジを入れられることもあるよね。でも1回でいいから「とりあえずティショットを刻んでみよう」作戦でラウンドしてみて。それでスコアが悪かった、もしくはまったく面白くなかったなら元に戻せばいい。でも何かしら気づきがあるはず。ボクはそう信じているよ。

ティショットでは2打目で自分の得意距離を残せる番手選びをする。刻みを選択できれば、もったいないミスが減りスコアアップにつながる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年1月22日号より