【大人ゴルフの歩き方】Vol.32　ゴルフクラブ少数精鋭主義!

2023.10.01

スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。

ILLUST／Shinichi Hoshi

第32講　ゴルフクラブ少数精鋭主義!

①使わないクラブを持っててもね～
②会社にもゴルフクラブも役立たずはいます

出番のないクラブはいらないよね

皆さん、ゴルフバッグに何本のクラブを入れていますか?　通常はルールを最大限活用して14本入れますよね。けれど、ラウンドが終わってふと気付くと、一度も使ってなかったクラブがあったりして。実はラウンドで頻繁に使うクラブは、おおよそ決まっているのです。

全盛期のジャンボ尾崎選手はパー4ホールの場合、ドライバーで300ヤード弱をかっ飛ばし、SW1本で140ヤード以下をカバー、あとはパターの計3本で回れた都市伝説を残しています。だからアマチュアでもティーショット用のドライバー、セカンドショットの中距離砲2本、繋ぎの130～140ヤード砲1本、寄せのウェッジ類2本、パターのハーフセット7本で、結構なスコアを出せるんですよね。

なんで使わないクラブを持っているか?　それは万が一の時のお守りだからです。でも万が一ですから出番はほぼゼロ。省いていいのかも。

現在一番使わないクラブの3強はスプーンを代表とするウッド類、続いてミドルアイアン、余計なウェッジ類となっています。まずはそこらへんを1～2本省いてみましょう。きっといいことがありますよ。

●使ってなかった

使わないクラブの代表格はスプーン。滅多に使わないからたまに使うとミスする。だからますます使わなくなるって、いらんがな

●ハーフセット7本

自分で7本を選ぶならドライバー、5W、6UT、8UT、PW、SW、PTかな

●お守り

本当にお守りにしてる人います。セットで買ったまま、一度もビニールカバーを取ったことないクラブを見たことがある

●3強

使わないのはスプーンを中心としたウッド類、5番、6番のミドルアイアンはなし。最近のアイアンは飛び系主流で、使うのは7番から。そして数多く持ってるウェッジ類も、全部使わないでしょう

少数精鋭クラブのほうが絶対強い

それではゴルフクラブの本数が少ないと、どのようなメリットがあるでしょうか? 考察してみましょう。

●まずは多彩なショットを覚えることができます。アイアンが6番と8番のみなら、7番と9番アイアンの働きをカバーせねばなりません。つまり6番のスリークオーターショットで、7番の距離を打つんですね。

過去にクラブ2本のみを使う競技に出場し、ハーフ46を出して予選突破をしたことがあります。その時はパターとロフト27度のUTを使いました。UTはドライバーからアプローチ、バンカーショットのSWまで、クラブ13本の役割を果たしました。自分でもびっくり、やればできるんですね。

●戦略性のあるゴルフ、攻め方を覚える。20年前の鶴舞CC時代は5本競技があり、たった5本でレギュラーティーからラウンドです。その時はハーフ39が出ました。使用クラブにドライバーを入れず、ロフト17度のUT、プロギアZOOMcの2番でティーショットとセカンドショットを打ち、残り3本で寄せる作戦が功を奏したのです。

だから狭いコースや短いコースは、必ずしもドライバーを使わなくて良いとかね。そういうことを覚えると思いますよ。

●本数を減らすチャンスを作らないと。少ない本数が良いといっても、通常はなかなかクラブを減らせません。だから電車ゴルフをしてみてはいかがでしょう。ハーフセットの7本を軽量バッグに入れて、着替えはキャディバッグのポケットに収納。シューズは街とコースの兼用タイプを履けば非常に身軽です。すごく楽に電車移動ができます。これをやると、プレー前日に予定が決まる、ひとり予約でも対応できます。何度かやってますが面白いです。

とまあ気付いたらワンランク腕前が上がっていることは間違いなし。一度、ハーフセットで18ホール回ってみてください。