ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第87回はホンダ「ステップワゴン」の実力をチェック!

PHOTO／Hirohiko Mochizuki　MODEL／Mirai Takeuchi（GOLULU）　THANKS／加茂GC

ひとりストイックにスポーツカーでゴルフに行くのも楽しいですが、気の合う仲間同士、4人全員でワイワイ喋りながらゴルフに行くのも楽しいもの。

そんな時には7～8人乗りの3列シートミニバンがオススメ。人が4人どころか5人以上乗れるうえ、キャディバッグも4セット以上を楽勝で積み込めます。

ただし今までの5ナンバー箱型ミニバンは安っぽさが付きまといました。2列目までは良くても3列目シートが貧弱だったり、乗り心地がイマイチだったり。

そこでいいのが最新型6代目ホンダ・ステップワゴン。

そもそも1996年に箱型乗用ミニバンのジャンルを生み出したパイオニアですが、最近では後発のトヨタノア&ヴォクシーや日産セレナに押されぎみ。しかしこの新型で復活!

ポイントはシンプルなホンダらしいデザインと、今までの5ナンバーミニバンレベルを超えた上質感であり高級惑。ボディサイズは、ついに全車3ナンバー化!　特に横幅は1.7mを超え、1.75mに。全長も大台の4.8m以上で威風堂々感はラージミニバン並みに。それでいつつ箱型デザインは健在で、扱いやすさこそ多少落ちましたが視界は悪くない。

さらなる注目は今のミニバンの主流であるメッキギラギラのワイルド顔をやめたこと。ボディタイプは大きく二本立てでシンプルな「AIR」と、グリル分厚めの「SPADA」がありますが、メッキ多めの後者でもノア＆ヴォクシーよりよほどシンプル。クールかつ上質です。

なにより自慢は剛性感、静粛性が大幅に向上したボディ。大型化と同時にボディが補強され、乗り心地はしっとり上質でぶっちゃけスポーツセダン顔負け。特に2列目は後ろまで下げるとひざが伸ばせてまるでリムジンのような広さ。また3列目の座り心地も向上しています。

パワートレインは従来通り2Lガソリンハイブリッドと、1.5Lガソリンターボ。前者モーターのパワー&トルクが184ps&315Nm、後者エンジンが150ps&203Nmで不変ですが、前者はクランクシャフトをわざわざ新設計。静粛性を増し、ある程度の低燃費を確保したら走り味の向上に焦中したのです。

この割り切り姿勢がかつてないミニバン上質惑をゲット!　4人でゆったりゴルフに行きたいなら今のオススメはステップワゴンです。

（左）列目を倒すと超巨大容量のラゲッジスペースが出現。横置きはもちろん、縦置きもできるほどの大きさだ／（右上）先進運転支援機能「ホンダセンシング」による衝突被害軽減ブレーキに、渋滞時の操舵支援を綿密に行うトラフィックジャムアシスト機能を標準装備／（右下）どことなくかわいらしさがあるリア

ホンダ

ステップワゴンe:HEV SPADA

全長x全幅x全高／4830x1750x1840mm
メーカー希望小売価格／364万1000円～

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号より