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6番アイアン1本で2アンダー! 漫画のような記録の持ち主とは?【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 今回は、1本のクラブでラウンドした世界記録を取り上げる!

週刊ゴルフダイジェストで連載中のゴルフ漫画「オーイ! とんぼ」。主人公の大井とんぼが様々な試練を乗り越え成長していく姿はもちろん、魅力あるキャラクターたちにより繰り広げられる人間ドラマも魅力で、ゴルフファンはもちろんゴルフを知らない人からも支持されている。2024年のアニメ化も決定し、今最も注目されているスポーツ漫画のひとつだ。

とんぼは、父の形見の3番アイアン1本でゴルフを覚え、ティーショットはもちろん、バンカーショットからパッティングまでを3番アイアン1本でこなしてしまう。

さすがに、一般ゴルファーにとっては、打ちこなすだけでも困難な3番アイアン1本で18ホールをラウンドするのは現実的ではないが、この漫画を読んで、もし1本しか使えないとしたら、自分なら何を使うかを考えたことがある人もいるだろう。

そして世界には実際に、1本のクラブでラウンドし、しかもアンダーパーで回ってしまうような強者もいる。

1987年に米ノースカロライナ州のロッホミアGC(6200Y・Par72)で開催された「ワールド・ワンクラブ・チャンピオンシップ」で優勝したサド・デーバー(米国)は、6番アイアン1本で18ホールをラウンドし、トータル2アンダー「70」を記録。「ゴルフクラブ1本で18ホールをラウンドした最小スコア」としてギネスにも認定されている。

6番アイアンの飛距離は190Yだが、「ちょっとしたトリックを使えば235Y飛ばせる」と語るデーバー。「ティーグラウンドで削られた芝やクローバーが生えた場所を見つけたら、そのすぐ先にティーアップする。そうすると(ボールとクラブフェースの間に芝が挟まって)スピンが減り、(野球の)ナックルボールのような形になり、どこまでも転がってくれるんだ」

一番難しいのは100Y以内だというが、「6番アイアンのフェースを開けばウェッジになる」と特に不便は感じていない様子。

「1本なら、クラブを持ち運ぶキャディもいらないし、クラブ選択に悩む必要もない。プレーが早くなるし、いいことづくめなんだ。“レス・イズ・モア”(少ないほうが豊かである)を実感できるはずだよ」

もちろん、グリーン上でパター以外のクラブを使用するのは、グリーンを傷つける可能性もあり、コースによってはローカルルールで禁止されているケースもある。なので、1本というのは現実的ではないが、ハーフセットの7本や、5本ぐらいであれば、一度試してみても良いかもしれない。

案外、普段とスコアが変わらなかったりするし、上達につながる気づきも多く得られるものだ。