渋野日向子が米ツアー初のホールインワンを達成した10月第3週は“エース祭り”だった!?
米女子ツアー「BMWレディス選手権」最終日、渋野日向子がホールインワンを達成した。
7番パー3、渋野の放った打球はピンに向かって一直線に飛び、グリーンをとらえるとスルスルとカップに吸い込まれた。ギャラリーの歓声はあったものの本人は怪訝そうな顔。しばらくしてエースだとわかり、「全然見えなかったけれど、めちゃくちゃうれしかった」と喜んだ。
同じ週、日本オープンでも3日目にアマチュアの鈴木晃祐選手が17番でエースを達成。大会史上でアマ3人目の快挙に「プライベート含め初めて。日本オープンでマークできてうれしい」と笑顔を見せた。
2人だけではない。その週は日米男女ツアー合わせてホールインワンが5個も飛び出している。なかにはこんなドラマチックなケースも。BMWレディス3日目、12番でチェ・ナヨンがエースを達成したのだが、韓国出身の35歳は地元開催のこの大会を最後に現役を退くことを決めていた。渋野と同じく「入ったのかどうか半信半疑で中途半端なリアクションになってしまった」と言うが、キャディに告げられると「全身に鳥肌が立ちました」と大喜び。しかも副賞のBMW X7をゲットしたのだ(渋野は特定ホール外だったため副賞はなかった)。
「何年にもわたるハードワークが報われたような気がして泣きそうになりました」。朴セリに憧れてクラブを握り16歳でプロ転向。米ツアー15年で9勝を挙げ、12年には全米女子オープン制覇。宮里藍のライバルと呼ばれたことも。最後の最後、故郷でもらった値千金のご褒美にチェは胸を詰まらせた。
プロがエースをマークする確率は3000分の1といわれるが、アマチュアとなるとその確率は10000分の1以下。しかしその週はイリノイ州で68歳の男性がゴルフ歴61年で初めてエースを達成すると、3ホール後に再びエースをマークしたのだ。1ラウンドで2エース! 世の中には確率で測れないものがある。
週刊ゴルフダイジェスト2022年11月15日号より
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