Myゴルフダイジェスト

震災から6年。完全復旧の阿蘇東急GCで地域貢献のイベント開催

熊本地震から6年。復旧から復興へのイベントが、被害甚大だったゴルフ場で行われる。

熊本県の阿蘇東急GCは地震のためクラブハウスを失い、コースも崩壊し2年間のクローズ。クラブハウスは近くにあった日赤研修センターを買い上げ、改修、コースも工事復旧し、現在に至っている。アクセスの要だった阿蘇大橋も開通し、同GCでは4月10日、2つのイベントを開催する。

1つは初心者・未経験者かつ18歳以上の女性を対象にしたゴルフ体験会「くまもとレディスゴルフ♪アカデミー」。主催は九州ゴルフ連盟(GUK)ゴルフ活性化委員会と熊本県ゴルフ協会。GUKでは昨年、新規ゴルファーを増やすために初体験ゴルフ講座を始めている。

手ぶらでOK。ゴルフウェア・ゴルフシューズでなくてもOK(サンダル・ヒールはNG)。そして参加費無料。プロゴルファーが、ルールからスウィングまで指導する。申し込みは熊本県ゴルフ協会ホームページにて。

GUKの福岡県南部地区ゴルフ場支配人会では、志摩シーサイドCCで昨年10月から女性限定の「福岡ゴルフアカデミー」を開催。福岡県北部地区では「#ゴルフはじめよう」企画を告知するなど、九州では初心者ゴルファーの取り込みに積極的だ。

阿蘇東急GCのもう1つのイベントは大がかりなものだ。今年で3回目になる「阿蘇東急でアソぼう♪」はアウトコースを開放して行われる。地元エリアのフードマルシェ、警察・消防・自衛隊の働く車両展示コーナーやステージショー、コース内ではスナッグゴルフやディスクゴルフ、フットゴルフ、芝すべり、ミニ新幹線や移動動物園までもりだくさん。昨年は1500名の大人、子供が参加したという。

また同GCは隣接するリゾート施設もオープンし、“空飛ぶブランコ”は、新たな絶景ポイントとして話題になっているという。

「復興に向けたイベントで地域貢献できるとすれば、こんな嬉しいことはありません。あとはただ天気を祈るのみです」(同GC・渡辺淳氏)

“災い転じて福となす”努力が実を結び始めた。

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月12日号より

こちらもチェック!

  • まったくクラブを手にしたことのない女性の掘り起こし作戦が実を結びつつある。 イベント名は「福岡ゴルフアカデミー」。24のゴルフ場からなる福岡県南部地区支配人会の「ゴルフ連盟活性化委員会」で挙がった「未経験者の掘り起こし」「休眠ゴルファーの復活」「既存ゴルファーの活性化」という3つの課題から採択されたのは、未経験者を掘り起こす案、しかも女性に特化するというものだった。参加資格は福岡県在住で1……
  • 名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は、熊本県の「阿蘇東急GC」をご紹介! PHOTO/Hiroyuki Okazawa TEXT/Mika Kawano 16番 423Y パー4フェアウェイ左右やグリーン周りのバンカーが効いた戦略……
  • PHOTO/Tsukasa Kobayashi、Tadashi Anezaki プロ入り15年目を迎えた笠りつ子。ベテランの域に入り、もう一花咲かせようとしていた一昨年、「暴言騒動」によりゴルフ以外で世を騒がせることになってしまった。彼女は今、新しい花を咲かせようと日々努力している。地元・熊本で開催されるKKT杯バンテリンレディスを前に、この5年の葛藤を聞いた―― 「……
  • 熊本地震で大打撃を受けた熊本最古のコース「くまもと阿蘇CC湯の谷C」。あれから5年、コースは再開され、ゴルファーたちの笑顔が戻ってきている。元の素晴らしい景観を取り戻すべく尽力するコースのいまを取材した。 12番ホールはつつじがきれいなホールだったが、土砂崩れで全滅。「徐々に戻したい。このコースは名前通り山谷が多い。難しいですがやりがいがあります」と平尾支配人 201……