【ゴルフせんとや生まれけむ】戸田れい<前編>「スコアよりもスウィングを褒められるのが一番うれしい」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、グラビアアイドルの戸田れいさん。
10代の頃からずっとグラビアのお仕事をさせてもらっていますが、ゴルフを始めたきっかけは多くのサラリーマンの方と同じく“仕事関係”でした。
今から9年前にパチンコメーカーHEIWAさんのイメージガールに選出いただいたのですが、そこで初めてゴルフに出合いました。グループ会社のPGM主催大会の表彰式が、最初にゴルフ場に足を踏み入れたきっかけ。その際はプロのトーナメントということもあり、私からはとても遠い世界のコトなんだ、くらいの感じでした。でも、間もなくしてそのPGMのお仕事でプレーシーンを撮影することになりました。まったく無知な状態でしたが、クラブを一式そろえていただき、せっかくだからと練習を始めました。
撮影現場にはプロゴルファーの方が監修役でいて教えてもらえると聞いていたのですが、どうせならカッコよくと思い、自腹で近所の練習場でレッスンを受けることを決意。見栄っ張りで負けず嫌いの自分の性格って、こういう時に厄介だなって思っちゃいます(笑)。CMの内容はなんとチップインを決めて喜ぶという、初心者にはかなり高難度なもの。でもそこで、プロの動きを見よう見まねで覚え、最後には「なかなかきれいなカタチですね」と言ってもらえるところまで作り込むことができたんです。グラビアやモデルのお仕事で、言われたとおりに体を動かす力がついたのかもしれません。今でも上級者のスウィングを見た後に、頭に思い浮かべ形態模写するのがマイ練習法です。現場では自分でも表情なんかより、スウィングの形がきれいかどうか気になってしょうがなかったですね。プライベートでも、ウェアやスコアを褒められるより「スウィングがキレイだね」って言われるのが一番うれしいです。
もう一つ、グラビアの仕事が役に立っていることがあります。それは、寒さへの我慢強さ。今年の冬は特に冷え込みが厳しいですが、体が縮こまるなんてことはありません。寒風吹きすさぶ冬の海岸や、雪の上での撮影で“寒さスイッチ”を切る力が身についているので、冬の朝でもわりとしっかり体を動かすことができちゃうんです。
HEIWAさんのイメージガール期間が終了した後も練習場には通っていましたが、今はまとまった時間が取れないこともあり、レッスンは行けていません。その代わりというわけではありませんが、先日クラウドファンディングで写真集を作るという企画のリターンで、一緒にゴルフ練習をする権利を設定させてもらいました。あわよくば、そこでファンの方に教えてもらえれば……なんて思いついたんです。ただ、1日に5人の方とご一緒したせいで、頭の中は情報がパンパン。とても私のレベルでは処理をしきれません。次からは1日1人でみっちり、それを5日間にしたほうがよさそうですね(笑)。そして、練習場もいいですが、ファンの方に参加してもらうコンペなんていうのも楽しそう。コンペでも通常のラウンドでもいいスコアを狙うのは当然ですが、同伴者のショットも毎回見て、ちょっとでも盗めるものはないか探りますよ(笑)。
戸田れい
1987年生まれ。東京都出身。グラビアアイドル・女優として活躍しながら、2016年には調理師免許も取得。実際にレストランでシェフとして腕を振るう“マルチタレント”。
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月1日号より