【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.63「最新コーストレンド、『ダブルブレーク』を攻略せよ」
シニアのための89ビジョン
飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。
ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら
- 飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。 ILLUST/Shinichi Hoshi >>前回のお話はこちら 軽井沢ゴルフ倶楽部の理事長だった白洲次郎氏は「プレーファスト」を掲げ、早くしろとほかのメンバーを注意し……
今回はまともなコース攻略話をしますって、普段は適当なのか~。そこは置いといて、『89ビジョン』を目指すシニアにとって、攻め甲斐のあるコースレイアウトを見つけたので、考察したいと思います。
今まで何百というコースをラウンドしていると、時々名物ホールに遭遇しますよね。
平成バブル時代では、ピート・ダイ設計のアイランドグリーンなんて、こぞって挑戦したものです。物珍しさもあり、90を切るまで通うぞと挑み続けました。けれど毎回池ポチャだから、腹が立ってしょうがなかった。
時は流れコロナ明けの令和、名物ホールの話はとんと聞きません。それも含め、まずは最近の名物ホール事情を話します。
名物ホール減少の理由
なんで最近名物ホールの話題が出ないか? そもそも新設コースが少ないので、どこのホールが面白いという、ネットでの盛り上がりがさほどないのです。
しかもバブル時の名物ホールを好んだ利用者が高齢化し、かつビギナー&女性の進出により、総じてコースが簡単になりました。
例えば180ヤード池越えアイランドグリーンなんて、そもそも届かないし。そういうホールは140ヤードぐらいの短い設定にしています。ほか“池越え”ホールが、“池横”ホールになったりして、それじゃ池越えの意義が消えてしまう。最近こういう『原設計』から逸脱しているホールが増えました。だから名物ホールが消え、普通のホールになっていることがあります。
時代の流れでしょうか、イマドキのゲストはOBや池ポチャを嫌います。進行を早くしコスパ良く進めたいので、ボール捜しやOBの確認を頻繁にするコースは敬遠気味。そこで注目されてきたのが、“新”名物ホールです。
ダブルブレークが今熱い
ダブルブレークは、昔でいうS字カーブのレイアウトです。開業10年目の東京クラシックGC(ジャック・ニクラス設計)でプレーした人たちが、S字パー5を『ダブルブレーク』と呼び、面白いと評判になっています。
私の知る限り、8番、15番、18番のパー5がそれかな。レイアウト以上に難しいのは、北海道クラシックGCで体験済み。誰か連れてって〜! 個人的には元メンバーだった南総CC東3番と鶴舞CC東17番にダブルブレークがあり、あとグレンオークスCCの18番とかね。いつも頭を悩ませて打っていました。
ダブルブレーク攻略法
先日久しぶりに南総の東コースを回り、3番パー5のダブルブレークを満喫しました。谷越えで狙いどころはフェアウェイセンター。けれど左に2本の木が立っていて邪魔。結果フェアウェイ右へ打つ。
そうなるとセカンドショットで打つべきラインが決まってしまい、遠くに飛ばせなくなる。実に上手く造っているんですよ。
ダブルブレークは3回ナイスショットをしないとパーオンしません。地味だけど難しく、かつ面白いのがダブルブレークの特徴。けれど失敗してもボギーで収まるから、ストレスを感じません。それがよろしいですね。じゃあなんで今頃再脚光を浴びているのか?
地味に渋いコスパがウケる
最近のゴルフの予約はもっぱらネットです。スマホで平均スコアや口コミをチェック。総じて叩かず、そつなくラウンドできるコースが好まれます。そこで名物ホールを発見しても、叩くからと敬遠されるのです。
でもゴルフって簡単過ぎてもイマイチ面白くない。そこで目の肥えたゴルファーが、さほど叩かない戦略的ホールを見つけて、楽しむ風潮になったのです。傷が浅くて済むのはいいけど、今の戦略的ホールは見た目が地味、何が名物か分からないのが問題です。
戦略的ホールは自己満足か
例えばグリーンが45度斜めになっているパー3は、『レダン』といって、世界で一番有名な戦略的レイアウトです。元祖はスコットランドのノースベリックGCの15番で、これを見た人があまりの難しさにクリミア戦争の「レダン要塞のようだ」と言ったとか。
個人的には鹿沼CC北コースの12番のレダンな感じが好きですが、誰もレダンと気づかない。同様に南総CCや鶴舞CCのダブルブレークも、メンバー同士で難しいと語り合う程度。最近の名物ホールは自己満足的ホールが多いです。上手く打てたら自分の心の中で、小さなガッツポーズでもしますか。

教える人/木村和久
「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー
週刊ゴルフダイジェスト2026年7月7日号より


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