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【残り100Yどう攻める?】#4 「トラブルは無理しない! ディボット跡なら8Iの“ちょん出し”が安全です」

コースへ出れば100ヤードでも状況は様々。そこで、学生時代に傾斜の多いコースで育ったという岸部華子プロに引き続き実戦的なテクニックを教えてもらった。

TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Shinji Osawa、Hiroaki Arihara THANKS/KOSHIGAYA GC、木更津GC、泉CC

岸部華子 きしべ・はなこ。JLPGAティーチングA級を取得し、多くのアマチュアを指導。現在は千葉市の「CLUB HOUSE」でレッスンを行う

状況2 傾斜地
スムーズな回転を心がけよう!

フェアウェイキープに成功したとしても、毎回平らなライから打てるとは限らない。100Yではとくに“左足上がり”や“つま先上がり”などの“上がり傾斜”に注意が必要だ。

「すくい打ちや引っかけのミスが出やすい上がり傾斜では、アドレスで左足つま先を少し開いて構えてください。すると、体が回転しやすくなるので、インパクトで手元が詰まりません。体が止まりやすく、手首が返りすぎる、上がり傾斜でよくあるエラーを防ぐことができるんです」。

「もうひとつ、『体重が右に残りやすい→ロフトが寝る→距離が出ない』もよくあるミス。テークバックで体重が右に流れると切り返しで左に乗せにくく、ロフトが寝て入ってきやすいので軸は真ん中を意識してスウィングするようにしましょう」


左足上がり

右に体重がズレやすくロフトが寝て当たりやすい。距離が落ちるのでさらにもう1番手大きいクラブを持つ

【事前準備】 足裏で傾斜をチェック


打つ前に傾斜の度合いをしっかり確認しておく。「足の裏の感覚は傾斜を読むための重要なセンサーです。カートに乗りっ放しではなくなるべく歩いて起伏を感じ取りましょう」

【対策】 左足つま先をボール1個分開く


左足上がりは体の回転が止まりやすく、手元が詰まってヘッドが大きく返ってミスが出やすいライ。あらかじめ左つま先をやや開いておくことで、体がスムーズに回り、フェース面の安定につながる

Point その場で回転する意識


左足上がりは、テークバックで体が右に流れやすい。アドレスで作った「体の中心にある軸」をブラさないよう意識し、その場で回転して振る

つま先上がり

足元よりボールが高いため、横振りになりやすく引っかけの可能性が高まる

【対策】 右を向いて構える

「つま先上がりのライは左足上がり以上に左に飛びやすいので、右を向いて構えましょう。打ち方は変えず、番手は大きくしなくてOKです」



左足下がり

右側が高く、ヘッドがボール手前に落ちやすいのでダフりやすい

【対策】 カット軌道で上からサラッと打つ!

手前から入りやすい左足下がりは、アウトサイドインのカット軌道で上からボールをとらえたい。テークバックをいつもより外に上げ、左に振り抜く。スライスを心配をせず、思い切って上からコンタクトする



Point
左ひざの位置はずっとキープ

切り返し以降、傾斜のせいで体が左に流れやすくなる。左ひざの位置を変えないよう振ることで軸が安定し、ダフリを防止できる


つま先下がり

足元よりボールが低いのでダフリトップが起きやすい。右に飛びやすいので少し左向きに構える

【対策】右肩の高さをキープして再現性を高める

ボールが遠いライでは、当てにいこうとして切り返しで右肩が下がりやすくなる。スウィング中の右肩の高さをキープする意識を持つだけで頭の位置も安定し、クリーンにヒットできる

状況3 ディボット跡
100Yは意外とディボット跡が多い!

実は100Y前後は、ウェッジなどで激しくターフを取るため、コース内でもディボット跡が多いエリア。

「心配ありません。焦らずまずはディボット跡のどこにあるかをチェックしましょう」と岸部プロ。

「『入り口』にある場合は、いつも通りダウンブローに入れていけば、ヘッドの抜けも良くクリーンに打てます。難しいのは『真ん中』と『出口』にある場合。短い番手だと土の部分に刃が刺さり大ダフリになり飛ばないミスになります。そこでおすすめなのが8Iで小さなスウィングで打つこと。ロフトが立っているため刃が刺さりにくく、コンパクトに振るのでクリーンにとらえやすいです」

基本、マネジメント、そして状況別のヒントは習得できた。自信を持って100Y先のグリーンを確実にとらえよう!

【事前準備】 ディボット跡のどこに入っているかチェック

ディボット跡は入る場所によって難易度が変わる。ボールの手前が削られている位置だとヘッドの入れ方がかなりシビアになる。手前に芝がある場合はそこまで気にしなくてOKだ

【対策】 ボールの右上を見る

刃が刺さりにくい8Iで打つ

確実に上からヘッドを入れていくために、視線はボールの右上にセット。アドレスからインパクトまでボールの右上を強く意識するだけで、体が突っ込まずにダウンブローになる。「ここから入れる」という強い意識を持つだけでも、スウィング軌道は変わる


”ちょん出し”三原則 1
グリップはシャフトギリギリを握る


「飛ばすショットではないので、グリップは短く、シャフトの境目ギリギリを握りましょう。短く持つことでミート率が高まり、クリーンに上から当てられるようになります」

”ちょん出し”三原則 2
打って終わりでOK

特に出口付近にある場合は、ヘッドの抜けが悪くなる。「無理に最後まで振り切ろうとせず、『インパクトしたら終わり』のイメージでOK。大きめの番手を選んでいるので、振り切らなくても十分届きます」

”ちょん出し”三原則 3
トップはハーフスウィングでOK


「これもグリップの考え方と同様で、100Y飛べばいいので大きく振る必要はありません。トップの大きさをハーフスウィング(肩の高さ)まで小さくし、ボールだけに“ちょん”と当てるイメージで打ちます。ロフトが立っている番手なので、これだけでしっかり100Y飛んでくれます」

月刊ゴルフダイジェスト2026年8月号より