【イザワの法則】Vol.70 アマチュアがよくやるスコアを崩すミスとは? 考え方だけで2〜3打は縮まります
伊澤利光「イザワの法則」
今年、「ワールドレディスサロンパスカップ」で教え子である天本ハルカプロのキャディを務めた伊澤プロ。伊澤プロの「頭脳」で、天本プロのプレーは変わったのだろうか?
TEXT/Daisei Sugawara ILLUST/Kenji Kitamura PHOTO/Hiroyuki Okazawa THANKS/福岡レイクサイドCC(PGM)

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- プロのように普段からトレーニングをしていても、加齢による筋力や感覚の衰えは避けられない。競技人生の長いゴルフにおいて、プロはそうした感覚の変化にどう対応しているのか? TEXT/Daisei Sugawara ILLUST/Kenji Kitamura PHOTO/Hiroyuki Okazawa THANKS/福岡レイクサイドCC(PGM) >……
コースによっては
戦略を選ぶ余地がないこともある
今年の国内女子ツアーのメジャー初戦(ワールドレディスサロンパスカップ)で、(天本)ハルカちゃんが「キャディやってもらえませんか?」というので、師匠としては割と気合を入れて臨んだんですが、結果としては、戦略で何かしてあげられるということは少なかったです。
というのも、グリーンが硬かったので、9番アイアンとかピッチングウェッジで打つ距離じゃないと、グリーンをキャッチできなかったんですね。7番アイアンとかになると、直接グリーンに落とすと転がって出ちゃうから、手前からコロコロしかやれることがなくて、ほとんどのホールがそんな感じになってしまいました。ハルカちゃんも最後には、「(このコースだと)誰がキャディやっても変わらないですよね」みたいな(笑)。
途中、距離的には2打目で届くパー5で、本人は3番ウッドで狙おうとしているところを、「無理しないでハイブリッドで打って、60Yくらい残せばいいんじゃないか」と言った場面がありましたが、そこはその戦略でうまくいきました。プロでも無理に「届かそう」とすれば曲がるリスクが増えますから、それが必要な場面なのかどうか見極めることは大事です。結局、最終成績は「11位タイ」だったので、まずまずと言えるんじゃないでしょうか。
アマチュアだけがやる
スコアを崩すよくない戦略とは?
キャディじゃなくても、自分以外のプレーを見る機会でいうと、たとえばプロアマがありますが、プロは絶対やらなくて、アマチュアはやってしまうことというのがいくつかあります。その代表的なものが、「すき間がほとんどない林の中から無謀にグリーン方向に脱出を試みる」です。プロは仮に狙えるすき間があっても、まずは、そのリスクを冒すことが必要な場面かどうかを考えます。まだ追い上げ可能な初日、2日目であれば、安全に横に出すケースもかなりあるわけです。
ところが、アマチュアの場合はほぼ「イチかバチか」で、リスクをまったく計算に入れていないように見えるケースが多いです。
今年の「すまいーだカップ」(5月28日〜30日)で、グリーン横のがけに落としてしまったホールがあって、ボールのところからグリーン方向を見たらそこに割と高めの垣根があったんですね。垣根の上は木の枝が張り出していて、ほんの少ししかすき間がなかったんです。さすがに、ほとんど迷うことなく、50Yくらい「後ろ」(グリーンから遠ざかる方向)に出しました。
もうひとつ、「届かない距離を3番ウッドで少しでもグリーン近くまで打とうとする」のも、アマチュアだけがやる戦略です。プロは届かない距離であれば、基本的に次で得意距離が残るように計算して打ちます。アマチュアでも、得意な距離があればなるべくその距離を残すほうがいいですが、そこにあまりこだわらなくても、とにかくハイブリッドかアイアンで打つほうがいいです。3番ウッドと違って「力まない」ことが、いい結果をもたらすはずです。

“無謀”な攻めは攻めじゃない!
ドライバーの基本的な戦略は「コースの幅」に収まれば及第点とすること。それであれば、打ち出しの方向さえしっかり管理しておけば大きな問題は起きにくい。また、練習では短い距離を打ち出し方向を意識しながら打つことが大事だ

伊澤利光
1968年生まれ。神奈川県出身。学生時代から頭角を現し、プロ入りしてからは、プロも憧れる美しいスウィングの持ち主として活躍。2001年、2003年と2度の賞金王に輝く。また、2001年、マスターズで日本人最高位の4位入賞(当時)。現在はシニアツアーを中心に活躍中
月刊ゴルフダイジェスト2026年9月号より


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