【飛距離が伸びる体の使い方】<後編>“右肩の高さ”を保って振れば自然と球がつかまる!
週刊ゴルフダイジェスト
ゴルフに限らず、ボールを打つすべてのスポーツでは、右の腹斜筋がカギを握るという。もっともっと飛ばしたいユージが、野球出身のプロ、平野茂氏のスウィング理論を体験!
PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroyuki Okazawa、Getty Images THANKS/ジャパンPGAゴルフクラブ

平野茂 1973年生まれ。東京都出身。24歳で野球からゴルフに転身した異色のプロ。バッティング技術をヒントに編み出したスウィング理論が高く評価される。東京・五反田のTee to Greenでレッスンを展開中。Flat Field Golf代表
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- ゴルフに限らず、ボールを打つすべてのスポーツでは、右の腹斜筋がカギを握るという。もっともっと飛ばしたいユージが、野球出身のプロ、平野茂氏のスウィング理論を体験! PHOTO/Yasuo Masuda、Hiroyuki Okazawa、Getty Images THANKS/ジャパンPGAゴルフクラブ ユージ 1987年生まれ。米フロリダ州出身。2004年からモデルとして活動を……
正しい“右腹斜筋”の
伸ばし方を知ろう
平野 次は、腹斜筋の伸ばし方です。ユージさんのバックスウィングを見ると、クラブをインに低く上げて、左の腹斜筋を伸ばしてから、伸び上がって右の腹斜筋を伸ばしているんですよ。
ユージ 何だか複雑ですね。
平野 バックスウィングで左の腹斜筋が伸びると、トップで逆ループしやすくなります。
ユージ それ、直したいです。
平野 右の腹斜筋を正しく伸ばすには、後ろから見て、グリップが肩の真下に来るハーフウェイバックまで腰を回して、そこから右の腹斜筋を伸ばしていきます。
ユージ なるほど。回転してから上に行け! と。
平野 たとえば、ショートアイアンが打ちやすいのは、構えたとき、すでにグリップが肩の真下にあるからなんです。長いドライバーでも、このハーフウェイバックのポジションを覚えると、ショートアイアンのようにバックスウィングがカンタンになりますよ。
Point 1
ハーフウェイバックまで腰の回転で始動する

「ユージさんは、クラブを低く上げて、左の腹斜筋を伸ばして始動していたので、体重移動しないように腰を回す動きでハーフウェイバックまで上げてもらうようにしました。このポジションは、後方から見て肩の真下にグリップがあればOKです」(平野)
Point 2
右の腹斜筋を伸ばしてトップまで上げる

「ハーフウェイバックからは、右の腹斜筋を伸ばしてクラブを真上に上げていきます。これで、長いドライバーをまるでショートアイアンのような感覚で、トップまでスムーズに上げることができます」
右肩が高いまま振れば
勝手にフェースがターンする
平野 右の腹斜筋の伸ばし方がわかったら、次はいよいよ竹を15本斬るヨコ軌道です。
ユージ イメチェンですね。
平野 僕が考えるヨコ振りは、右肩を高いまま、つまり右の腹斜筋を伸ばした状態で振ってほしいんです。
ユージ 右肩を高いまま……。
平野 右肩が高いと、たとえ振り遅れてもフェースが開きにくくなるんですよ。
ユージ なぜですか?
平野 右手が上になるアームローテーションが早く起こるので、勝手にフェースがターンするんです。でも、右肩が下がると、左手がずっと上のままでフェースが開く。だから、球がつかまらないんです。
ユージ そういうことか!
平野 右肩が下がると、地面が近くなってダフりやすいし、右肩を高いまま振るのがヨコ振りのコツですよ。
Drill 1
落ちてくるボールを拾うつもりで打つ

Drill 2
ドライバーで連続素振りをする

右の動きを改良すれば
もっと飛ばせる
平野 竹斬りから始まって、メディシンボールを投げたり、上から落ちてくるボールを打ってもらったりしましたが、どうでした?
ユージ かなり新鮮というか、知らないことばかりで勉強になりました。
平野 それはよかった。
ユージ 教えていただいたなかで、右の腹斜筋を伸ばすというのは、なるほどなぁ、と思いましたね。メディシンボールを投げるときは、自然に右の腹斜筋を伸ばしている、とかもすごく実感できました。
平野 ユージさんは、鍛え上げた右の腹斜筋をよく使っているんですが、その使い方にまだ改良の余地があるんです。
ユージ まだまだ伸びシロ満載ってことですね!
平野 もちろんです。
レッスン前のスウィング
レッスン後のスウィング
ユージ レッスン後のスウィングも、自分のなかでは激変している感じだったんですけど、こうして比較してみると、変えられるところがたくさんありますね。
平野 そうですね。ダウンスウィングから右肩を下げてしまう動きを一発で解消することは難しいですが、ここを修正していけたら、インパクトで体が起き上がってくる動きも少しずつ改善していけます。
ユージ よ〜し、今日から自主練を始めて、汗を流しますよ!
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月9日号より


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