【動画あり】初速が上がる高効率インパクトの作り方＜後編＞

2021.05.14

TEXT／Daisei Sugawara、Masato Ideshima
PHOTO／Shinji Osawa、Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara、Takanori Miki
THANKS／フェニックスゴルフアカデミー、エースGC、横浜CC

前回は初速アップのために、軌道の大切さを石井忍コーチに解説してもらった。今回は、臼井麗香プロなどを教える植村啓太コーチに、さらに大切な2つの要素を教えてもらった。ミート率アップでプラス30ヤードの飛距離を手に入れよう！

今のヘッドスピードでもプラス30Yは可能! 初速が上がる高効率インパクトの作り方＜前編＞

前編はこちら

初速を上げるには
フェース面の管理も重要

解説／石井忍
大西葵などのトッププロを教えるプロコーチ。データ面からスウィングを研究しレッスンを行う

解説／植村啓太
服部道子などのプロを教えた実績を持つプロコーチ。工藤遥加、臼井麗香のコーチを務めている

「たとえクラブがインサイドから下りるようになってもフェース面の向きが整わなければ初速は上がりません」と言うのは植村啓太コーチ。植村コーチが指導する臼井麗香プロにもラケットを使ってフェース面を管理する感覚を覚え込ませたと話す。

ラケットのような大きな面で動きを確認することで右手とリンクする感覚がつかみやすくなる。フェースの悪い動きが一目瞭然

「インパクトは一瞬の動きなので、そこで瞬時に真っすぐ当てようとするのは至難のワザ。ポイントはフェース面をできるだけ真っすぐ動かすことで、そのためにはスウィング中のフェース面の管理が必要になるわけです。フェース面は右手の動きと連動していると考えてください。ラケットを使うのはそのためで、ボールに厚く当てるにはヘッドをどう入れるかが重要になります。だからこそトップでもフォローでも右手でフェース面の向きを感じ続けなければならないのです」

トップでは右手が甲側に折れるのが自然

トップではヘッドの重さがあるため右手は甲側に折れるのが自然な動き。手先でヘッドの動きを操作しようとするとクロスに入ったりする。クラブの重さを感じることも重要なポイント

親指が上を向いた状態をキープ

手首を使い過ぎるとフェース面の管理は難しい。右手のひらを甲側に折り、親指を上に向けた状態で使うことが大事

“股関節”を正しく使えば
加速インパクトが手に入る

タックルは「足で押す」と言われるように、下半身こそ力とスピードを生み出す源。その下半身を上手に使うための最も重要なパーツが股関節だという

初速を上げるためにもうひとつ、重要なポイントがある。それが、加速しながらインパクトを迎えることだ。

「加速しならインパクトするのと減速しながらインパクトするのでは、同じヘッドスピードだとしても結果は大きく変わります。女子プロは加速しながらインパクトしているから、初速が出て飛ばせるわけです。加速させるコツは『股関節の使い方』にあります。具体的には“横”ではなく“縦”方向に動かすこと。腰を横に回転させる動きを意識している人は要注意です。横に回すと股関節は使えなくなるので、手打ちになりやすいんです。股関節を縦に使うことで、結果的に腰は回転してくれます。縦の使い方を覚えれば体の回転スピードはどんどん上げられるようになりますよ」