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【江連忠のPROJECT E】Vol.260 ナンシー・ロペス「再現性が高い! “ゆったリズム”の最高峰」

片山晋呉や上田桃子など、数多くのトッププロを世に送り出してきた江連忠が、自身の経験をもとに、レジェンドのスウィングに宿った“本質”を語る!

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki、Shinji Osawa THANKS/オーシャンリンクス宮古島

>>前回のお話はこちら


●今月のレジェンド●

ナンシー・ロペス

1957年米国生まれ。21歳のルーキーイヤーに5試合連続優勝を含む9勝を挙げ新人賞と最優秀選手賞を同時に獲得。3つのメジャーを含む通算48勝


背中を使うから
大きくゆったり振れる

ロペスが昔語っていたことで印象に残っているのが「どんなプレッシャーのなかでも繰り返し同じようにスウィングできることが大事」ということです。

それが表れていると感じるのがバックスウィング。クラブがかなりインサイドに入るので、ヘッドの軌道は決して効率的ではありません。しかし左肩の位置が高いまま体を回すのは、体に無理がないから再現性が高いのです。


楽に上げるバックスウィングから、ダウンスウィングではクラブの重さで下ろし、インパクト以降は放り投げるように振っています。背中は大きく使いながらも、腕はリラックスしてクラブの動きに任せているから球が曲がらない。

そして全体のリズムがゆったりとしているのも彼女の特徴で、いわゆる“ゆったリズム”の最高峰の選手だと思います。

クラブの動きよりも体の動きを優先していて、大きな筋肉を使っているから、楽に動けてゆったり振れる。打ち急いでしまう人や、ミドル世代のアマチュアは参考にしましょう。

左肩を高く保って楽にクラブを上げる

上半身と下半身の捻転を意識しすぎたりすると、左肩が下がった窮屈なトップになりやすい。左肩は高い位置に保って回したほうが無理なくバランスのいいトップになる

ナンシー・ロペスの系譜を継ぐのはこの選手

宮里藍

“ゆったリズム”で背中を大きく使う
シャットフェースのトップから、背中を大きく使ったフォローでドローボールを打つ。手先ではなく大きな筋肉を使うから、打ち急ぐことがなくゆったりと振れるというお手本のスウィング

江連忠

江連忠

1968年生まれ。東京都出身。高校を卒業して渡米し、ミニツアーを転戦しながらジム・マクリーンに師事したのち帰国。日本のプロコーチ第一人者となり、片山晋呉や上田桃子を賞金王に育て上げた

月刊ゴルフダイジェスト2025年6月号より