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【名手の名言】キャシー・ウィットワース「もし、いつもスウィングのことを考えているとしたらその習慣はやめなさい」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は米女子ツアーで1960年代~70年代を中心に活躍したレジェンド、キャシー・ウィットワースの言葉をご紹介!


もし、いつもスウィングのことを
考えているとしたら
その習慣はやめなさい。
スウィングは思案するたび
不安要素だけが増幅されるものだから

キャシー・ウィットワース


「アメリカのプロツアーで、一番多く勝利を挙げている選手は?」と聞かれると、真っ先に浮かぶのはタイガー・ウッズやサム・スニードだろう。しかしどちらも不正解。最も勝利数が多いのは、女子プロのキャシー・ウィットワースだ。

ウィットワースは女子ゴルフ界で圧倒的な記録を残した伝説的プレーヤーのひとり。33年のキャリアの中でLPGAツアー通算88勝を達成し、男子のPGAツアーも含め米ゴルフ史上最多の勝利数を挙げている。

1962年の「ケリー・ガールズ・オープン」で初勝利を挙げて以来、88回の優勝のほかに、2位にも93回入っており、とくに1960年代から1970年代にかけての活躍は目覚ましかった。1981年にはLPGAツアー選手として初めて生涯獲得賞金100万ドルを突破した。

今回はそんなキャシー・ウィットワースの言葉を取り上げよう。

思えばゴルフスウィングとは不思議なものだ。構えてから打ち終わるまでたかだか1.5秒もかからない“振り”に、ゴルフゲームの大半が凝縮している。

マシンになって常に同じ振りを繰り返せれば、世界を獲れる。しかし、人はマシンになりきることはできない。スウィングする際には「こころ」が働くからである。

よぉし! と力んだり、ハザードが怖いなどと思った瞬間、スウィングは少しか、または大きく破綻する。

スウィングを考えるとき、どうしてもポジティブ的思考より、失敗したら……などのネガティブ的思考に陥りやすい。動いている球に適応するのでなく、自分から始動しなければならないゴルフスウィングの宿命かもしれない。

ネガティブな思考の連環に陥ったとき、スランプが訪れる。ウィットワースはスウィングの本質を知悉していたのである。

■キャシー・ウィットワース(1939~2022)

米国テキサス州出身。15歳でゴルフを始め、17歳の時にはニューメキシコ州アマ選手権で優勝。19歳でプロ入り。1962年のツアー初優勝以来、65年から73年にかけて7回のLPGAプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、8回の賞金女王を獲得。“キャシー時代”を確立した。メジャー6勝したが、全米女子オープンだけは逸している(71年2位)。ツアー88勝は男子を含めても米国ツアーの最多勝利記録。75年殿堂入り。

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