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【世界基準を追いかけろ!】Vol.86「インドアスタジオで上手くなるには?」

松山英樹のコーチを務める目澤秀憲、松田鈴英のコーチを務める黒宮幹仁。新進気鋭の2人のコーチが、ゴルフの最先端を語る当連載。今回は、黒宮が名古屋でインドアスタジオを開設した理由について聞いていく。

TEXT/Masaaki Furuya ILLUST/Koji Watanabe

前回のお話はこちら

GD 黒宮さんが名古屋で開設したインドアスタジオのコンセプトはどういうものなんですか?

黒宮 自分たちのようなコーチが集まる場所であり、プロも通えるインドアスタジオにしたいと思って造りました。

GD どんな施設になっているんですか。

黒宮 これまで目澤君や橋本さん(パッティングコーチ)と話をしてきたなかで、自分たちがもっと研究や勉強をしなきゃいけないと思っても、それを実践する場所がなかなかなかったんですよ。例えば橋本さんの場合でいえば、パッティングについて選手とやり取りするときに、クラブのライ角やロフト角などをその場でいじって即座に試したいということがよくあります。そこでレスポンスが早くできる場所があれば、研究もレッスンも効果が上がりやすいじゃないですか。

X スタジオは、どういう造りになっているんですか。


黒宮 レッスンルームに1打席と、練習フロアに1打席、そしてパッティングブースと、クラブの工房を併設しました。練習打席とパッティングルームでは、自分に必要なレッスン動画をiPadで検索すると、動画が流れるようになっています。例えば、VISIO(※1)のパッティング練習器具の使い方も流れます。事前に説明動画を撮影しているので、それを実際に見ながら練習器具を使うことで理解もしやすくなります。あと、工房にはデジタルの測定機器も入れて、クラブとスウィングのデータを取り込んでレッスンルームで映像を見ながらフィッティングします。僕自身も、クラブフィッティングの講習に行く予定です。

X これまでも多用してきたフライトスコープやGCクワッドなどの分析機器自体は携行できるものなので、ことさらインドアスタジオでそれをやることの効用みたいなものはあるんですか。

黒宮 インドアスタジオのメリットというよりも、同じ場所でやることで正確なエビデンスが得られることが重要だと思います。どの機材も一番大事なのはキャリブレーション(※2)(基準合わせ)なわけで、毎回同じ場所で同じボールを打って測るということが、データの変化を見るうえで大事なことという考えです。

GD 今までの話だと、プロやコーチのための高度な技術や情報の習得の場所という印象がありますが、アマチュアゴルファーも入れるんですか。

黒宮 はい、基本は会員制になります。普通のゴルフレッスンと違うのは、最初にいろんなデジタル機器を使うことで、今後の自分のゴルフにどういった違いが出てくるかを説明し、理解してもらう機会があること。

GD 黒宮さんのプランを聞いて目澤さんいかがですか。

目澤 僕も将来は学問的にゴルフを教えられる学校みたいなものを造っていきたいと思っているんですが、幹人に良い意味で先を走ってもらっているので、自分も頑張らないといけないという気持ちになりますね。

(※1)世界のトップ選手を教えるパッティングコーチのフィル・ケニオン考案の練習器具。器具は何種類かあり、例えば「パッティングテンプレート」は、クラブ軌道が描く円弧のカーブの強さによって12°、15°、18°、21°などの種類がある。(※2)計測装置の示す値が正しいかどうか、その機器の偏りを計測したり、正しい値になるように調整したりすること。「基準合わせ」

目澤秀憲

めざわひでのり。1991年2月17日生まれ。13歳からゴルフを始め、日大ゴルフ部を経てプロコーチに。TPIレベル3を取得。2021年1月より松山英樹のコーチに就任

黒宮幹仁

くろみやみきひと。1991年4月25日生まれ。10歳からゴルフを始める。09年中部ジュニア優勝。12年関東学生優勝。日大ゴルフ部出身。松田鈴英、梅山知宏らを指導

X氏 目澤と黒宮が信頼を置くゴルフ界の事情通

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月10・17日合併号より