【95歳のエージシューター】<後編>「目標はエージシュート1000回。皆でしゃべりながらプレーする、ボケない秘訣です」
週刊ゴルフダイジェスト
今回のスーパーシニアは、「エージシュートはどんどん簡単になりますよ」と語る遠藤芳作さん。前編に引き続き、長くゴルフを楽しむ秘訣を聞きました。
PHOTO/ Yasuo Masuda THANKS /よみうりGC

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- 今回のスーパーシニアは、「エージシュートはどんどん簡単になりますよ」と語る遠藤芳作さん。とても謙虚でシャキッとした95歳に、長くゴルフを楽しむ秘訣を聞きました。 PHOTO/ Yasuo Masuda THANKS /よみうりGC 遠藤芳作(えんどう ほうさく)さん。昭和5年生まれの95歳。現在のエージシュート達成回数は952回を数える(4/21現在) >……
「もっと上手くなりたい」
今もレッスンに通う
エージシュートを出すコツは?
「何でしょうね。元気でいることですね」と遠藤さん。
「年を10ごまかしている」などと冷やかしている仲間の皆さんに聞くと、「遠藤さんは、大叩きしないんですよ。淡々と打って、アプローチで寄せて1パット。パーオンしなくても、1パットならパー、2パットでボギーですから」。
アマチュアの基本となるゴルフである。
「ボギーに収まっていけばいいけど、ときどきダボを打っちゃうから。シャンクとか3パットとかが悔しいですねえ」(遠藤)
特によみうりGCは、「距離が長くてグリーンが難しい」と言う。
「東京国際では転がしアプローチで“寄せの遠藤”と言われていたけど、最近ダメになった(笑)。でも、ここの16番・パー3では『遠藤ライン』と言われる攻め方があるんです。グリーンの傾斜が右から左に来ているから、仮にグリーンに乗らなくても右側に行けばよい。それを僕がよく狙って、いい感じで飛んでいってたから。最近はドライバーで打つんですけどね」
今でももっと上手くなりたい気持ちは強く、毎週土曜日、練習場のレッスンに通っている。
「先生は3人代わっているけど、ずっと習っています。上手くなりたいこともあるけど、習性みたいなもので、僕がやめると人数が少なくなってかわいそうだから(笑)。結構シニア層は多いですよ。もちろん僕が一番年上。やっぱり習っても急には上手くならなくて、少しずつ上手くなる感じ。そして練習場で上手くなってもコースに行くとまた戻る。ラウンドを少なくしないと直らないと言われますけど、それはねえ」
今も理想の打ち方を追求し、飛距離の維持に努めているのだ。最近、クラブも替えた。
「あまり替えるほうではないのですが。サンドウェッジは、バンカーが出ないから少しフェースが開いているものにしたけれど、まだ慣れてないから、かえって出ない。ドライバーは、周りに『ピンがいいよ』って言われて買ったけれど、まだ効果は出ていません」
ここにも衰えない向上心が顔を出す。最良のハンディキャップは?
「70代後半で、東京国際のグランドシニアで2回連続優勝したとき、ワンタッチだけシングルになりました。でもそれっきりです」と本人は謙遜しながら言うけれど、これこそが、スーパーシニアと言われるゆえんなのだ。

気持ちとボギーオンがベース
「もちろん、何でこんなことをやったのかなと悔しい気持ちはある」と遠藤さん。「でも、今度は上手くやろう、今日上手くいったからまた同じようにやろう、と思えることもいいのです」
エージシュートを追いかけ
ゴルフが長く楽しく続く
遠藤さんの健康の秘訣はなんだろうか。
「あんまりウマイものを食わないからかなあ(笑)。一人暮らしですから、できるだけ自炊して、外食はゴルフ場だけ。朝昼晩きちんと食べます。米があれば大丈夫。朝はご飯、みそ汁、納豆。ときどきクラブハウスの“朝定”でパンを食べていたら『なんで米屋がパンを食べているの』って。夜はできるだけ肉と魚を交互に食べるように気を付けています。得意料理はカボチャの甘辛煮。ほとんどが日本の田舎料理ですよ。毎朝、豆乳も飲みますね。お酒は晩酌で日本酒を1合と決めています。やっぱり日本酒ですよ。タバコは60歳できっぱりやめました」
就寝は20時、起床は6時。ストレッチなどは特にしてこなかったという。
「最近、筋肉が落ちたから、これから腕立て伏せでもやろうかな。私は、老後のためにゴルフをやっているんです。老後のためにあまり金が使えないとも言っていますし(笑)。それに、1日置きに(ラウンドで)遊んでいるから寂しくないですよ」
この日の昼食もペロリと平らげ、穏やかに話をしてくれる遠藤さん。
「年のくせにずいぶん食べるねと言われます。もったいないから残したらダメという気持ちがあって。そういう時代でしたからね」
90歳の手前でリンパ腫を患ったが克服、現在も毎月の血液検査で異常はない。
「病気にもなるし、体で痛いところもあります。でも、話をしても誰も治してくれない。皆、ゴルフしたら治るよって言うしね(笑)」
目標は、エージシュート1000回。スコアカードは箱に入れてしっかり取ってある。現在の達成回数は952回(4月24日現在)。
「皆さんにサインしてもらったカードをずっと取ってあります。金は貯まりませんけどカードは溜まりますねえ」
エージシュートとは、遠藤さんの人生そのものなのだ。
ゴルフを長く続ける秘訣は?
「今のところは、やっぱりエージシュートを追っかけている感じがあるから、それがいいのだと思います。皆にいつも『今日は何回?』って聞かれるの。キャディさんまで言うし。月15回くらいプレーしても1、2回はダメなときもありますよ。本当は90も切りたいと思っています。それにしても今日はシャンクも多くてダメだった。取材が来たから精神的に……(笑)」
こんなにプレーしてもゴルフは飽きないと断言する遠藤さん。
「歩くことは体にいいし、何よりゴルフは楽しい。悪いときは『この次』、いいときは『またやろう』という気持ちになります。これが長く続く秘訣じゃないかな。それに、皆さんとお話しできるだけでもいい。なんだかんだ皆でしゃべりながらプレーすることはボケない秘訣ですよ。どこまで行けるかわからないけど、楽しみます」
こうして、遠藤芳作さんの人生を象徴する「スコアカード」はどこまでも溜まっていくのだろう。
よみうりGCのボードに名前が輝く。すっかり有名になった遠藤さん。規則正しい生活と、バランスのよい食生活が健康の源だが、ご本人は「あまり考えず普通にやっているだけ」


プレー中もお昼どきも和気あいあい。この日の“仲間”は95歳、85歳、77歳。皆エージシュートが1つの目標だ。「ゴルフをやめて家でボケッとしていたら、それだけで衰えます」(3人)
週刊ゴルフダイジェスト2026年7月7日号より


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