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【キミこそ王子だ】Vol.360 目標は姉妹で活躍するプロになること! 安定感抜群の“重い球”が武器の日本ジュニアチャンプ

雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は兵庫県出身、尼崎市立塚口中学校2年の岩永梨花さん。高校2年の姉の杏奈さんとともにジュニア界の注目選手だ。武市はハツラツとしたスウィングに感動!

今回の王女候補

岩永 梨花さん

いわなが・りか ●主な戦歴/2025日本ジュニアゴルフ選手権12~14歳の部優勝 ●ベストスコア/64(エリエールGC) ●練習/毎日2時間200球弱 パター練習10分 ●トレーニング/月1~2回体幹トレーニング


本年度「日本ジュニアゴルフ選手権」で中2ながら優勝した岩永梨花さん。3つ上の姉は日本アマチュアゴルフランキング1位(2025年11月現在)で先日のJLPGAのステップ・アップ・ツアーでもプロを抑え優勝を果たした岩永杏奈さんだ。武市は、妹の梨花さんに会うために兵庫県の練習場を訪れると、たまたま居合わせた姉の杏奈さんも一緒に練習していた。

「久しぶり! このコーナーに出てもらったのは3年前かな。そして優勝おめでとう」
「ありがとうございます」

杏奈さんも気さくな笑顔で応えてくれた。そんなジュニア界で大活躍の岩永姉妹の妹・梨花さんがゴルフを始めたのは4歳。「姉の影響で自然と始めました」と梨花さん。 


2年前から、さらなる高みを目指しプロコーチとしていま話題の奥村竜也プロに見てもらっている。彼女のスウィングを見た武市は「元気いっぱいでいいね〜! バシーッと最後まで振っていて、見ているこっちも気持ちいい」と褒めた。

球筋はストレート系で飛距離も中2にしては十分! 練習ではアライメントスティックを3本使用し一球一球確認してからクラブを振っているとのこと。 

3本の内訳は、1本は飛球線方向、1本はバックスウィング方向、そしてもう1本は両足の間だ。それぞれどんな意味があるのか?

「飛球線方向のスティックは肩のラインが平行になるように構えるため。両足の間のスティックは体の重心を意識していて、バックスウィング方向のスティックは、ちょっとアウトサイド気味に上げたいので、その方向に置いています」

「梨花ちゃんのいいところは、スウィング始動からよどみなくスムーズにフィニッシュまで振り抜けているところ。途中に余計な動きがないから再現性が高い。ひょっとして、ほんの少しテークバックでアウトサイド側にクラブを上げるのも影響しているかもね。というのも、クラブをインサイドに上げるよりも若干トップを高く収めやすいからクラブを振り下ろしやすいということも考えられるからね。あと、ダウンスウィングで右手のひらが上を向かず下に向かって振り下ろせている点がスバらしい。ボールをしっかりつかまえる体勢ができているので、インパクトからボールを押し込み、真っすぐなボールが打てるからだ。こうやって振ることができると、ヘッドスピード以上に球質が重たい球を打つことができるから、風などの影響を受けにくい力強い球が打てる強みがあるよね」

将来は「姉妹で世界で活躍するプロになること。そのために、まずは日本で賞金女王になることを目指したいです」と梨花さん。

「最近のジュニアは、スウィングの完成度も志も高くて感心する。梨花ちゃんがまさにそうで、目標を実現できる力がちゃんと備わっている。期待しかない!」 

今回もワクワクが止まらない武市であった。

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月2日号より