【らくトレ】Vol.166 左右に45度、動かせますか? 「足先タッチ」で股関節の可動域をアップ
トレーナーの斎藤大介氏がゴルファーにおすすめのトレーニング&ストレッチメニューを紹介する「らくトレ・ゆるスト」。今回はスウィングで重要な股関節の可動域を広げるエクササイズを教えてもらった。
TEXT/Tomohide Yasui PHOTO/Akira Kato MODEL/Rinako Kurokawa(ゴルル)
メニューNo.166
「足先タッチ」で股関節をほぐす
股関節が硬いことでスウィングの動きがぎこちない人がとても多いです。股関節は本来、内旋で45度、外旋で45度、合計90度くらい動くのが正常だと言われています。しかし現代人は、そこまで動かない人が多数派になっています。そこで今回は硬くなった股関節周りの筋肉をほぐすエクササイズを紹介します。
どちらのエクササイズも体の両サイドにクラブを置き、片足を上げ、足先で左右のクラブに交互にタッチします。クラブでなくても、棒状の物であれば何でも構いません。最初は低い位置から始め、5センチくらいずつ高くしていきます。ひざの位置を変えずに股関節を根元から動かすように意識します。それ以上高く上がらない位置に達したら、その位置で左右に10回タッチします。エクササイズ1と2の違いは棒の間隔です。間隔を広げると難度が上がります。ただし、体の軸がブレない範囲で間隔の広さを設定してください。
Exercise 1
両サイドのクラブに足先でタッチ
両手に棒を持ち、右足を軽く上げた姿勢でスタート。足先で左右の棒に交互にタッチします。最初は低い位置から始め、5センチくらいずつ高くしていきます。それ以上高く上がらない位置に達したらその位置で左右に10回。右足が終わったら左足も同様に行います。(左右10回×2セット)
Exercise 2
クラブの間隔を広げ足先でタッチ
エクササイズ1より左右の棒の間隔を足1つ分くらいずつ広げます。そして同じように足先で左右の棒に交互にタッチします。エクササイズ1はすねが左右に約30度ずつ動きますが、エクササイズ2は約45度になります。こちらも左右同様に行います。(左右10回×2セット)
タッチする高さを変えると難度が上がる
どちらも低い位置から始め、ひざの高さをどんどん上げていきます。ただし、体が傾いたりしないように軸をしっかり保つことを意識してください
●ここに効く!
股関節の内旋と外旋を交互に行うエクササイズです。動かすスピードはゆっくりで構いません。普段使っていない部分をほぐすようなイメージで股関節に刺激を与えます
●どんな効果が?
股関節はスウィングの土台になる部分です。土台の柔軟性が高まると軸がブレなくなり、上半身と下半身の捻転差をしっかり作ることができるのでショットが安定します
解説/斎藤大介
柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。16年より米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20年から22年まで渋野日向子の専属トレーナーとして活動。インスタ(golf_fit_japan)でも情報発信中
週刊ゴルフダイジェスト2023年7月4日号より