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フェニックスオープンの会場「TPCスコッツデール」に“スポーツ賭博”専用施設がオープン予定

1週間で50万人を超える観客を集めるWMフェニックスオープン。その会場となるTPCスコッツデールにスポーツベッティング(賭け)の施設ができる。

23年秋に開業予定のいわば”19番ホール”は、床面積だけでも1100平方メートルを超え、壁一面にはゴルフだけでなく、あらゆるスポーツ中継が映されるテレビモニターが並ぶ。

座って飲食もできるし、VIPルームも完備され、さしずめ高級スポーツバーのような雰囲気だ。

「このコースで毎年生み出されるエネルギーは、ほかでは見ることができないものだ。私たちはドラフトキング社(賭けの運営者)と共にそれを利用したいと思っている。それによって、ゴルフファンとスポーツに興味を持つ人々がより楽しめるようになるし、何よりこれまで見たことがないスポーツベッティングの施設になるはずだ」とPGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハン氏はスポーツイラストレーテッド誌などのインタビューで語っている。

PGAツアーは20年以降、ドラフトキング社をはじめとするいくつかの賭けの運営者と契約して、オンライン上で賭けを行っていたが、今回は実際の建物でゴルフだけでなく、すべてのスポーツの賭け元になるというのだ。

しかしJ・トーマスは、賭けが横行すると、たとえば賭けた選手を勝たせるため相手のスウィング中に大声を出すなどの行為が生まれる可能性を危惧する発言をしていた。

何より、ドラフトキング社がESPNと提携するという噂が流れた際、ESPNのトップが「私たちは人々の金には手をつけない」と語ったように、スポーツを賭けの対象にすることに対し、多くの人間が抵抗を感じているはずだ。

ましてPGAツアーが、ビジネスのためとはいえ、ゴルフを賭けの対象にするというのは、ギャンブル競技のようにしか見ていないことになりはしないだろうかという意見もある。

賛否を呼びそうなスコッツデールの19番、オープン後の反応にも注目したい。

いったいどんな施設が誕生するのか(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月3日号より