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「完全にノックアウトされた」マキロイ、スピース、トーマスが語る“初めてのタイガー”

現地時間12月11日開催の「ザ・マッチ」第7弾はジャスティン・トーマス&ジョーダン・スピース組が、タイガー・ウッズ&ローリー・マキロイ組を大差で撃破した。内容はともかく、ビッグネームの和気あいあいとしたプレーは観るものを魅了。またイベントでは後輩3人が知られざるタイガーとの思い出を語った

北アイルランド出身のマキロイは子供の頃からタイガーの背中を追いかけ、週末の夜は必ずPGAツアーの中継画面に釘づけとなっていた。

そんな彼が憧れの人を初めて見たのはWGCアメリカン・エキスプレスチャンピオンシップが同地で開催された02年。13歳のマキロイはタイガーのプレーをつぶさに眺め、「完全にノックアウトされた。僕らにとってタイガーは永遠のヒーロー。誰もがネクストタイガーになりたいと思っていたはずだよ」。

スピースにとって忘れられないのは、05年のマスターズで最終日にタイガーがマークしたチップインバーディ。

16番パー3のゴルフ史に残るアプローチは、ほぼ直角に曲がるスライスライン。それを読みきってジャストタッチでチップインを決めた瞬間を目の当たりにした11歳のスピース少年は、「僕もこのスポーツで生きていく」と決めた。

タイガーの一打が彼の将来を決定づけたのだ。だから13年のライダーカップに初出場しタイガーと一緒にプレーしたときは感無量。「僕もとうとうここまできたか」と達成感に満たされたという。

トーマスは8歳のとき初めてタイガーと遭遇している。トーリーパインズでプレー中のタイガーを9番で待ち構え当時キャディをしていたスティーブの隣に立った。かぶっていたタイトリストのキャップを脱いだのはボールをもらえるかもしれないと期待したから。

「スティーブが僕をちらっと見てキャディバッグからボールを取り出し、渡してくれました。そのとき初めてタイガーと目が合った」

ゴルフ少年にとってタイガーとのファーストコンタクトは永遠の宝物だ。

その影響力は計り知れない(写真は2005年マスターズ。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月3日号より