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【日本オープン激闘史】#3 ジャンボとの接戦を制し中嶋常幸が逆転優勝<1990年>

国内男子ゴルフ最高峰の舞台「日本オープン」。数々の名勝負を生み出した激闘の歴史をプレーバック! 今回は、1990年に行われた第55回大会をピックアップ。

TEXT/Takeo Yoshikawa

第55回大会(1990年)
小樽CC/18H・7119Y・P72

優勝:中嶋常幸
-7 Total 281(68・71・73・69)

北海道で初となった日本オープンは小樽CCが舞台。初日67で飛び出したのは飯合肇。1打差で中嶋常幸、さらに2打差で尾崎将司が続いた。肩を痛めていた青木功が5週間ぶりに復帰し73で初日を終える。

2日目になると71をマークした中嶋が首位に。それを1打差で追う尾崎は3日目に68の好スコアで2位の川岸良兼に3打差をつけ3連覇に王手。だが、さらに1打差で中嶋が続き、青木も4位に急浮上。最終日は混戦が予想された。

初日から快走を続けてきた尾崎だったが、4日目はスコアを伸ばせず足踏み状態。尾崎と中嶋のマッチプレーの様相が続くなか、ついに12番で中嶋が尾崎をとらえ、7アンダーで首位に並ぶ。そして、15番から3連続ボギーとした尾崎の自滅により中嶋が逆転優勝。途中までは誰もがジャンボ尾崎の日本オープン3連覇を確信していたが、かつて青木功が「日本オープンは初日だけじゃない。4日間だよ」と語っていた通り、4日目が運命の分かれ道だった。

週刊ゴルフダイジェスト2022年11月1日号より