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「悪とは思わないが僕にはPGAツアーが合っている」アダム・スコットが述べたLIVに対する私見

ロンドン、アメリカでイベントを開催してきたLIVゴルフは舞台をタイに移し、第6戦「バンコク大会」を開催。移籍を噂されていたアダム・スコットが、LIVへの理解を示しつつ、あらためて参戦を否定した。

19年以来となる11月の母国オーストラリアの全豪プロ出場を発表した会見で、スコットはLIVに対する私見を述べた。

「私はLIVゴルフが必ずしも純粋な“悪”であるとは考えていません」とスコットはLIV=悪と決めつける風潮をやんわりと否定。

「私はおそらく多くの人々よりこの問題に関して感情的ではないので、客観的に両方のツアーを捉えることができます。人々が互いに攻撃し合うこの状況を乗り越え、各組織がやりたいことを推し進める未来を願っています。PGAツアーもLIVもベストは何かを考えていけば、多くの問題は解決されるはずです」

多額のオイルマネーで選手を引き抜いてきたLIVに対し、PGAツアーは当該選手の出場資格停止という重い措置を下してきた。双方の軋轢は訴訟合戦に発展、ゴルフ界の分断を招いている。

そんななかスコットは一貫して中立の立場を貫いてきた。R・マキロイやJ・トーマスが声高にLIV批判する傍らで「LIVも面白いと思う」と語ってきたのは、オーストラリア人なら誰もが憧れて育ったG・ノーマンがLIVのCEOを務めることに対する配慮もあったと見られている。

世界ランク2位の座を蹴ってまでLIVに移籍したオージーの後輩C・スミスやオーストラリアのゴルフ界を共に支えてきたM・レイシュマンに対しては「彼らの行動は100パーセント理解できますし、心から頑張ってほしいと思っています。彼らが勧誘するのは歓迎しますが僕にはPGAツアーが合っている」。

スミスやレイシュマンからの誘いに対し、きっぱりと否定したことを明かしたスコット。“ツアー屈指のジェントルマン”らしい判断なのかもしれない。

「メジャーで勝つための挑戦を続けたい」とスコット

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月25日号より