グリーン上のボールが突然マキロイに…試合中に起こった前代未聞の珍事件
PGAツアーのプレーオフシリーズ第2戦「BMW選手権」でローリー・マキロイが前代未聞の珍事件に遭遇していた。
それは大会3日目のこと。ウィルミントンCCの15番パー3でティーショットをピンまでおよそ5メートルに乗せたマキロイがグリーンに上がると不思議な光景が。2人1組で一緒に回っていたS・スターリングスのボールがバンカー内にあるにもかかわらず、自分のボール以外に1つ、ボールがグリーン上にあるではないか。
怪訝(けげん)な表情のマキロイをさらに驚かせたのが、そのボールが突然彼に向かって転がり出したこと。実はグリーンのすぐそばに立っていたひとりの男が、リモコン操作でボールを動かしていたのだ。
それに気づいたマキロイは男をにらみつけると、動いているボールをパターで止めて拾い上げ、グリーンサイドの池に、怒りを込めて投げ込んだ。そして動揺することなく2パットのパーで切り抜けた。
男は取り押さえられその場から引きずり出されたが、なぜロープを越えてプレーヤーの至近距離まで侵入できたのかは謎。PGAツアーとしたことが、セキュリティ態勢が甘かったということか?
そういえば昨年のスコティッシュオープンでは、ティーイングエリアで自分の順番を待っていたマキロイにさりげなく近づいた男が、キャディバッグからドライバーのヘッドカバーとアイアンを当たり前のように抜いて持ち去る事件があった。男の行動があまりにも自然だったため、キャディさえ男を止めることができなかった。しかし彼は逃げるでもなく、傍らでヘッドカバーとクラブを幸せそうに抱きしめ立っていただけ。盗難の被害は免れたが、今回のラジコン(?)ボールといい、なぜかマキロイは珍事に巻き込まれることが多い。
これもまたメジャー4勝の人気者ゆえ? スコットランドでの珍事も今回も、犯人は太り気味の中年男性だった。世の中にはいろいろな人間がいるということか……。
週刊ゴルフダイジェスト2022年9月13日号より
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