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決勝戦は「頭が痛くなるくらい集中した」古江彩佳がマッチプレーで大健闘

米国女子ツアーの「バンク・オブ・ホープLPGAマッチプレー」で古江彩佳が決勝戦に進出。初優勝は逃したが、見事2位に輝いた。

ベスト16入りしてからは、1日2ラウンドをこなす超過酷なマッチレース。準決勝進出をかけて対決したJ・E・シャドフとの1戦では、前半4ダウンと絶体絶命のピンチから後半盛り返し、最終ホールでタイに持ち込むと、プレーオフ4ホール目で相手を撃破。「大会最大のカムバック劇」と現地メディアで大々的に報じられた。

「2ラウンドは肉体より精神的に疲れる」としながら、翌日には準決勝でL・ブを下し、堂々の決勝進出。

決勝の相手は09年の全米女子OP覇者、ジ・ウンヒ(36)。序盤からリードを許しジリジリと後退すると、2ホールを残し3ダウンで敗れ、初優勝を逃した。

「風が強かったので頭が痛くなるくらい集中しました。心も体もクタクタですが、決勝戦まで進めたのは特別なことです」

古江は2位に終わった後、清々しい表情で「収穫は十分」と手ごたえを感じた様子。

ツアールーキーとして戦う今季、ここまで10試合に出場し、予選落ちはゼロ(翌週の全米女子オープンは予選落ち)。安定したプレーを続けてきたが、ベスト10入りは今回が初。自己ベストの2位は優勝への布石になるに違いない。

これでツアーのポイントランク、世界ランクともに24位に浮上。今年急成長した1歳年下の西郷真央が世界ランク18位に入っており、先輩として負けるわけにはいかない。

畑岡奈紗はじめ、今世界で活躍している選手たちは、ナショナルチーム出身で15年にヘッドコーチに就任したガレス・ジョーンズの教え子。世界で通用する練習法やコース攻略法を学び、どんな舞台でも物おじしない彼女たちから、いつメジャーチャンプが誕生してもおかしくない。準優勝で自信をつかんだ古江も、もちろん候補のひとりだ。

ルーキーとして奮闘を続ける古江。米ツアーで一歩一歩着実に歩を進めている(写真は2022年シェブロン選手権。PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月21日号より