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TPCソーグラス17番の目と鼻の先! 「PGAツアー」の新社屋に潜入

昨年の2月に完成したPGAツアーの新本部ビル。ガラス張りの3階建てで近代的な白亜の建物だが、実はこのビル、TPCソーグラスに隣接し、あの17番から320メートルほどの距離にある。

PHOTO/KJR

四方を池に囲まれた白を基調とした外観。屋上にはソーラーパネルが配置され、環境にも配慮されている。全面ガラス張りで、まるで美術館のような趣だ

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  • 2021-22シーズンのPGAツアーはレギュラーシーズン45試合、プレーオフ3試合の計48試合。初めてフロリダにPGAツアーのオフィスができた1979年は44試合と、あまり変わっていないように見えるが、実は当時とは比べものにならないほど規模が拡大している。 PHOTO/KJR フロリダにオフィスを構えて43年 もともとはPGAオブアメリカの一部門として作られたが、1968年に独立して正式に「PGAツアー」という組織が設立された。ワシントンDCにオフィスを構えていた設立当初、スタッフ数はわずか12名でのスタートだった。その後、ジャック・ニクラスの活躍やテレビ放映の影響もあり、ツアー人気が高まっていくと、80年にはスタッフ数100名にまで増え、1979年に本部をフロリダ州ポンテベドラビーチへと移転した。PGAツアーはトーナメント運営だけではなく、ゴルフ場運営やeスポーツ、映像制作会社なども手掛け、ゴルフでの影響力とツアーのブランド力を拡大していく。そしてタイガー・ウッズの活躍により、莫大な放映権料やスポンサー料が入るようになると、1980年の年間賞金総額約1270万ドルから、昨シーズンは約4億8100万ドル(現在のレートで約622億円)にまで上昇。名実ともに世界最高峰のゴルフツアーとして、世界中のプロゴルファーが参戦を目指している。最近では欧州ツアーと提携したり、東京や北京にオフィスを構えるなど、世界進出にも積極的で、まだまだ成長し続けるPGAツアー。いったいどこまで大きくなるのか⁉ トーナメントの運営 【PGAツアー】世界からトッププレーヤーが集い、今シーズンはアメリカ以外からも29カ国90名の選手が在籍。日本など米国外で開催される試合も複数ある。 PGAツアーはココが凄い!●21-22年シーズン賞金総額……4億8105万ドル(約622億2000万円)●充実した年金制度……10年シード維持で数十億円!?●15試合出場でボーナス発生……一律5万ドル(約650万円)●地域貢献やチャリティに積極的……累計33.7億ドル(約4400億円)以上●ShotLinkで全ショット計測●561項目ものスタッツを掲載 【PGAツアーチャンピオンズ】(シニアツアー)1980年から開催され、50歳以上の選手が対象。今季は28試合開催。ベルンハルト・ランガーが史上最多11度の賞金王に輝いている 【コーンフェリーツアー】(下部ツアー)1990年に始まった下部ツアー。Qスクールに合格後、まず参加することになるのがこのツアー。19年から現在の名称に。年間ランク上位25名は自動的にPGAツアーに昇格。75位までは入れ替え戦に進むことができる。 【PGAツアーラテンアメリカ】2012年から開催。22年シーズンは12戦で賞金総額210万ドル。マスターズに出場したハリー・ヒッグスも在籍した。 【PGAツアーカナダ】前身となるカナダツアーを2012年にPGAツアーが買収。コロナ禍の影響で20年シーズンは中止された。 【PGAツアーチャイナ】2014年から開催。シーズン上位5名がコーンフェリーツアーへ。18年小斉平優和が4位となって、翌年コーンフェリーツアーに挑戦した。 【プレジデンツカップ】(世界対米国の対抗戦)ライダーカップが行われない年に開催される、米国選抜と世界選抜の対抗戦。1994年初開催。2015年に韓国で開催されるなど、世界規模のゴルフイベントとして年々注目が高まっている トーナメントコースの運営 TPCソーグラスをはじめ世界に30コースを展開「TPC」はトーナメント・プレーヤーズ・クラブの略で、1980年開場のTPCソーグラスから始まり、現在世界に14のパブリックコースと16のプライベートコースがある。ここのプレーフィーなどもPGAツアーの収入源。日本にもかつてTPCの名を冠したコースがあった。 トーナメント放映 ディスカバリー社と12年20億ドルで契約公式メディア「GOLFTV」創設米国を除いた世界中でライブ配信を進めるため、米メディア大手のディスカバリー社と契約し、「GOLFTV」が誕生。日本では19年に始まり、順次展開中で2024年にはフランスでも配信予定。世界中のどこでもライブ配信が視聴可能になる。またディスカバリー社は19年に米国ゴルフダイジェスト社も買収。コンテンツの充実と発信力を強化し、新しいファン層を獲得している 週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より こちらもチェック!

12名から始まり今では750名以上に

設立当初は12名だったが、現在では750名を超えるまでに成長したPGAツアー本部。旧本部時代は、9つのサテライトオフィスを造って、人員の増加に対応していた。しかし、さすがにそれでは仕事効率が悪いと、18年から新本部ビルの建設に着手し、昨年2月に完成。「PGAツアー グローバル・ホーム」と名付けられた。

今回、ザ・プレーヤーズ選手権を現地で取材していたところ、小誌連載「PGAツアーHOTLINE」でお馴染み、PGAツアージャパンのディレクター、コーリー・ヨシムラさんに遭遇。「せっかくだから外見だけでも見てみたいのですが……」と相談したところ、「いいですよ。ご案内します」とありがたいお言葉。喜び勇んで新本部へ向かった。

有名なTPCソーグラス・スタジアムコースの17番ティーからわずか320メートル。林の中を抜けると、まるでアイランドグリーンのように、大きな池に浮かぶ白亜の豪華な建物が現れた。

1100名程度が働けるように設計されているという新本部ビル。現在のスタッフ数から見れば、いささか大きすぎる気もするが「これからもっと大きくなるので、さらに多くのスタッフが必要なんです」とコーリーさん。建物の中にはオフィスだけでなく、食堂や休憩室などの施設が充実し、快適な職場環境が整っているという。「せっかくですから中もご案内しましょう」

●総工費約67億円 ●3階建 ●総面積約5300坪 ●21年2月完成

18年に施工され、コロナ禍の影響で開場が少し遅れたものの、昨年2月に完成した。サッカーコート約2.5倍の面積の建物には、90を超えるミーティングルームやシミュレーションゴルフなどが設置されているという

タイガー・ウッズの殿堂入り式典もここで行われた

世界ゴルフ殿堂は、ここから車で約1時間のところにあるが、式典をするには手狭なため、ザ・プレーヤーズ選手権開幕前日に執り行われた殿堂入り式典は、この本部ビルで開かれた

PGAツアーのヘッドクオーターに潜入!

入口のガラス張りのドアを開け、一歩中に入ると、そこには明るく開放的な空間が広がっていた。テレワークのスタッフが多く人影はまばら。遠慮なく内部を探検させてもらうことに。


開放感のあるロビーには天井から自然光が降り注ぐ。この建物内には100室以上のミーティングルームがあり、まるでショッピングモールのよう。コーリー・ヨシムラさん(左)とPGAツアー職員のカースティンさん(右)

純白の受付にはお馴染みのロゴマーク

充実した職場環境

(左上)テラスミーティングなどにも使用されるが、ザ・プレーヤーズ選手権など試合中は選手がプレー後に訪れることもあるという/(左下)偉い人が使うという会議室は、他の部屋よりゆったりして椅子や机もちょっと豪華/(右)電動で机の高さが調整可能なので、誰が使っても快適

体を動かしてリフレッシュ
ヨガ&フィットネススタジオ

ここで体を動かしてから仕事を始めるスタッフも。テラス同様、選手が利用することも

もちろん“社食”も完備「ツアーカフェ」

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より