Myゴルフダイジェスト

【ゴルフ初物語】Vol.85 「40年前の川奈では中嶋常幸が優勝」

高橋彩華のツアー初V、黄金世代11人目の優勝で幕を閉じた先日のフジサンケイレディスクラシック。今年で40回目を迎えたが、第1回は1982年に静岡県のファイブハンドレッドクラブでスタートした。

当時は男子ツアーが川奈で行われていた

フジサンケイレディスは川奈のイメージが強いが、当初は同じ静岡県のファイブハンドレッドクラブで行われ、開催時期も真夏の8月だった。第1回大会には米ツアー83勝( 当時)のキャシー・ウィットワース、美人ゴルファーとして人気のあったベッキー・ハーバートやリサ・バクスターらも参戦し彩りを添えた。優勝したのはプロ6年目の26歳、小林洋子。初日からトップに立つと、追い上げる呉明月を振り切り優勝。これがプロ初勝利だった。

同じ年に川奈ホテルGC富士コースで開かれていたのは男子ツアーの第10回フジサンケイクラシック。5月6日〜9日に開催され、初日には青木功、尾崎将司、杉原輝雄が10年ぶりに同組となり注目を浴びる。青木38勝、杉原39勝、尾崎40勝の3人合わせて117勝という豪華な顔ぶれにギャラリーも大盛り上がり。試合は2週間前のダンロップ国際で優勝し、前週の中日クラウンズでは3位と絶好調の中嶋常幸と、フジサンケイ2勝のグラハム・マーシュが並び、17番パー3でのプレーオフに。いい位置にワンオンした中嶋に対して、マーシュはグリーン左の崖下のバンカーに入れ勝負あり。早くもシーズン2勝目を挙げた中嶋は、この年5勝を挙げ、初の賞金王に輝いている。

フジサンケイレディスは96年の第15回から富士桜CCに舞台を移し、2004年には富士レイクサイドCCで開催。05年に男子のフジサンケイクラシックと入れ替わる形で川奈ホテルGC富士コースに。開催時期も4月に変更となり、今日まで続いている。第1回の小林洋子だけでなく、07年佐伯三貴、08年上原彩子、11年金田久美子、12年大江香織、14年フェービー・ヤオ、15年藤田光里、18年永峰咲希、そして今年の高橋彩華と、この大会で初勝利を挙げた選手も多い。

ファイブハンドレッドクラブで1982年に開かれた第1回フジサンケイレディスを制した小林洋子。当時、川奈ホテルGC富士コースで行われていたのは男子ツアーのフジサンケイクラシックで、同年はグラハム・マーシュとのプレーオフを制した中嶋常幸が優勝した

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月24日号より