石川遼の記録を破り世界最年少Vを果たしたタイの15歳「大学で勉強したい」
タイの15歳が、石川遼が持っていた世界の主要な男子プロゴルフツアーでの最年少優勝記録(15歳8カ月)を塗り替えた。
アジアンツアーと欧州女子ツアーの共同でタイのサイアムCCを舞台に開催された「トラストゴルフ・アジアンミックスカップ」で15歳37日のラチャノン・チャンタナヌワット(通称TK)が賞金王候補やツアー優勝経験者を2打差で破り、09年以来13年ぶりに同ツアー5人目のアマチュア優勝者となった。
「試験勉強が忙しくて練習はあまりできていませんでした」というバンコクのインターナショナルスクールに通うTK。アジアンツアーには6度出場し、いまだ予選落ちなしで、1月の「シンガポールインターナショナル」では3位に入って周囲を驚かせたが、さらに優勝までしてしまうのだから、大した15歳である。
すぐにプロ入り? の声も上がるも、本人は至って冷静。「夢は大学で学ぶこと。たくさんの先輩に話を聞きましたが、進学を勧められました。学業とゴルフを両立させたい」と浮かれることなくしっかりと地に足がついている。
世界各地でファルドシリーズを開催しジュニア育成に力を注ぐN・ファルドも、注目のネクストスターの活躍に「よくやったTK」とコメント。
今大会はティーを変えて男子と女子が一緒に戦うユニークなイベント。アジアンツアーから60名、欧州女子が60名に加えて主催者推薦が24名、計144名が参戦したが、試合が始まる前TKは「普段とは違うトーナメントに出られてとても興奮しています。もし予選を通ったら、優勝を目指します」と語っており、見事有言実行した。
現在中島啓太がトップの世界アマチュアランキングは27位だが、世界ランキングはこの優勝で石川(270位)を抜いて258位に浮上。このままいけば大学生になるまでにアマチュアナンバー1はもとより世界ランクでも上位に進出しているかも。恐るべき15歳の今後に注目だ。
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月3日号より
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