名物“池にダイブ”はもう見られない! さようならミッションンヒルズ
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昨年までANAの冠大会だった女子ツアーのメジャー初戦は今年、「シェブロン選手権」に名称が変更。そして半世紀にわたってカリフォルニアにあるミッションヒルズCCで行われていた大会は、来年舞台をテキサス州ヒューストンエリアに移す。
勝者が18番グリーン脇の池に飛び込むのが風物詩。毎年同じコースで開催される唯一のメジャーだけに“女子版マスターズ”と呼ばれたが、名物の勝者ダイブは、もう見ることができない。
ハリウッドにほど近いミッションヒルズCCで、当時最高のエンターテイナーと呼ばれた女優ダイナ・ショアを冠に据えスタートした大会は、83年にメジャーに昇格。88年にE・オルコットが優勝し、喜びのあまりポピーズポンド(池)に飛び込んで以来、優勝者が池に飛び込む儀式が恒例に。チャンピオンがバスローブでインタビューに応じる光景は、未来永劫続くかと思われた。しかし同地でのゴルフ人気の低下やボランティアの高齢化、さらにビッグイベント(オーガスタナショナル女子アマとドライブ、チップ&パット)がジョージア州のオーガスタで開催され、日程がバッティングすることなどから、コースの変更が決まった。
宮里藍は、初出場した05年、A・ソレンスタムが3度目の優勝を飾り、池に飛び込んだのを見て、「悔しさがこみ上げた」と語ったことも。
先日世界殿堂入りしたばかりのL・オチョアが優勝した08年は、メキシコから楽団が呼ばれ、親族10数名と一緒にダイブ。11年のS・ルイスは飛び込んだ途端、母が足を負傷するアクシデントもあった。
かつては世界のトップランカーが優勝していたが、最近は初優勝が目立つ。
ダイナ・ショアの人柄が多くの人を魅了し、歌手のアンディ・ウィリアムスやグレン・キャンベルらセレブがプロアマをにぎわした華やかな大会。レガシーはテキサスに引き継がれる。
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週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号より