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【ヤマハレディース】西郷真央、嵐の葛城で完全優勝。早くも今季3勝目

<ヤマハレディースオープン葛城/葛城GC 山名C(静岡)/6590Y・パー72/3月31日〜4月3日>

静岡県の葛城CCで行われたヤマハレディースは、西郷真央が4日目首位を守り抜き完全優勝。2週連続の勝利で早くも今季3勝目を挙げた。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa

結果だけを見れば、いま乗りに乗っている西郷真央の強さがいかんなく発揮された完全試合となった。

前週の「アクサレディス」でも優勝し、2勝目のプレッシャーを難なく跳ねのけた西郷は、オフ期間中「徹底的に練習した」というアプローチが光り、難コースを攻略。師匠である尾崎将司も認めるショットメーカーの実力そのままに、磨いたアプローチも冴え、さらにプロ入り2年目とは思えないほどの安定した試合運びとマネジメントの上手さで、4日間トップを守りとおしての完全優勝を手中に収めた。

平均240.09ヤードと飛距離もあり、ショットメーカーとして知られる西郷だが、敢えて得意距離を残し、パー5で積極的に刻みにいく場面も目立った。“ゴルフ脳”の成長も相まって、今後の活躍が期待される1人だ

とはいえ決して危なげのない勝利ではなかった。強風に見舞われたうえ雨足も強まった終盤、17番をボギーとし、18番のティーショットではまさかのOB。スタート時点で持っていた“2位に5打差”という貯金をほぼ吐き出すこととなり、逆にスタート時点で9打差をつけていた堀琴音が3バーディ1イーグルと猛追、肉薄する場面も。初シードながら直近3試合で10位タイ、5位タイと好調の菅沼菜々も2打差まで詰め寄ったが、終盤に失速した。

苦しみながらも完全優勝を成し遂げた最大の要因は3日目までの貯金。3日目時点で稲見萌寧の持つトーナメントレコード(12アンダー)をマークしたことが、逃げ切り優勝の原動力となったことは間違いない。持ち前のショットに小技が加わり、さらに“勝ち癖”まで身に着けた20歳の快進撃は、しばらく止まらなそうだ。

“大どんでん返し”に肉薄した3人

堀琴音

今季すでに1勝を挙げ、ベスト5以上も3回と絶好調の堀は、今季2度目の2位フィニッシュ。17番のボギーを「もったいなかった」と悔やんだ

菅沼菜々

パットが得意な菅沼は、オフ期間中、徹底的に鍛え上げたことで飛距離も伸びた。最終日は5バーディ5ボギーと出入りが激しく、初優勝ならず

上田澪空(みく)

2日目に「64」と爆発した高校2年生の上田(アマチュア)は、3日目に失速するも、最終日は悪条件のなか、イーブンパーで単独5位と健闘

<ヤマハレディースオープン葛城・最終成績>

優勝西郷真央-8
2位堀琴音-7
3位T菅沼菜々-6
3位Tペ・ソンウ-6
5位上田澪空〈アマ〉-4
6位T渡邉彩香-3
6位T高橋彩華-3
6位T福田真未-3

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号より