2度の池ポチャで「もうボールがない!」万事休すのシニアプロがプレー続行のために取った行動とは?
米シニアツアーの試合で持っていたボールを使い切ってしまったプロがいた。
M・カルカベッキアが、「41年のプロ人生で初めて見た」とツイートしたのは、同組で回ったリック・ガルボスキーのことだ。
R・グーセンが「63」のビッグスコアで逆転優勝をした「ホーグクラシック」2日目、インスタートだったガルボスキーは13ホール目となる4番パー4で、ティーショットを池に打ち込み、ドロップして打った3打目も池に。ここで、持っていたボールをすべて使い切ってしまったのだ。
本人いわく「キャディバッグを軽い物にしたのと、ギャラリーの子供たちにボールをあげてしまった」とか。
ガルボスキーは、会場となったニューポートビーチGCをホームコースにしているティーチングプロ。試合にはマンデー予選を通過して出場権を得ている。それだけに、「ペナルティよりも、試合を最後まで続けたかった」ということで、この4番ホールでは、オフィシャルにボールを借りてプレーを続行。ボールを借りることはルール上問題ないが、ラウンド中は、同ブランド・同モデルでプレーしなければ、その都度2ペナという“ワンボールルール”がある。結果、4番ホールをペナルティ含め「9」としたガルボスキーは、5番ティーでスロープレーの1罰打を払い後続組をスルーさせて、ロッカーから自身のボール(プロv1)を取り寄せることにしたのだ。
結局5番ホール(パー4)も「6」とし、この日は80ストローク(パー71)としたガルボスキー。それでも試合後「3日間最後までプレーさせてくれたオフィシャルに感謝している」とコメント。
過去にもボールをなくすほど大叩きした例はあるが、棄権せず最後までラウンドしたケースは聞いたことがない。
ちなみにガルボスキーは、この試合トータル17オーバーで76位のブービー賞。ツアー10勝、61歳のカルカベッキアは77位で最下位だった。
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より
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