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パターで掻き寄せてカップインは違反? 意外と知らない“正しい打ち方”【これだけゴルフルール】

2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は「正しい打ち方」に関するルールの疑問をQ&A形式でご紹介!

ついやってしまいがちだが……(PHOTO/Tadashi Anezaki)

とある日のラウンド。ロングパットがナイスタッチでカップを越えてすぐのところにピタリ! 「お先に」と言って球を掻き寄せるようにしてカップイン。ナイスパー! と思いきや「今の打ち方は違反では?」と同伴者からお咎めを受けてしまった。

実は規則には「球を正しく打つこと」という項目があり、「球を押し出したり、掻き寄せたり、すくい上げてはならない」とはっきり記されている(規則10.1a)。また「クラブと球の間に一瞬の接触があるようにクラブヘッドで正しく球を打たなければならない」ので、手前からクラブでボールをずるずると引き寄せるような打ち方は違反なのだ。この規則に違反して行ったストロークも1打とカウントされるが、2罰打がつく。つまりパーだと思った先ほどのケースは、ホールアウトは認められるものの、2罰打でダブルボギーとなる。

正しい打ち方で言うと、パットのラインを跨いで構え、両足の真ん中に置いたボールを押し出すように打つ、名手サム・スニードが考案した「クロッケー・スタイル」と呼ばれた打ち方も、あまりに“入りすぎる”ため1968年に禁止された。

2019年からは、パッティンググリーン上以外でも、プレーの線を跨いでのストロークが禁止となったので(規則10.1c)、たとえば木の根元などから“股抜きショット”で脱出することもNGに。あまり知られていない変更点なので注意が必要だ。

これ以外にも、正しいストロークについて覚えておきたいルールの疑問を『2021-2022 GOLFDIGEST ゴルフルール早わかり集』から抜粋してご紹介!

Q. クラブならどの部分で球を打ってもいい?

A. ヘッドで打てばルール違反にならない(規則10.1)

クラブヘッドであればどの部分で打っても構わない。

Q. 偶然“2度打ち”になったら?

A. 2回以上当たっても偶然ならば1ストローク(規則10.1)

プレーヤーのクラブが偶然に2回以上球に当たった場合、1回のストロークとなるだけで、罰はない。

Q. アンカリング禁止とはどういうこと?

A. クラブを体に固定してストロークすることの禁止(規則10.1)

クラブは両腕(片腕のときもあるが)でコントロールしてプレーするもの。したがって、クラブの一部を体に固定してそこを安定点としてクラブを動かす打ち方は禁止されている。アンカリングとは「固定する」という意味。

Q. アンカリングの違反となるのはどんなこと?

A. 固定できないのはグリップエンドや手、前腕(規則10.1)

例えば、グリップエンドを体の一部に固定して打ったり、グリップを持っている手や前腕を体に固定して打ったりした場合は違反となる。違反した場合は2罰打。

Q. グリップエンドが服に触れてもアンカリングの違反?

A. 固定しなければ違反にはならない(規則10.1)

アンカリングの規則はクラブや、クラブを握っている手を体に固定することを禁止したもの。体に固定をして安定点を作っているのではなく、単に衣服にクラブや手が触れているだけでは規則違反とはならない。

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