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「みんなの意見を大切に」PGA新会長は吉村金八。副会長は芹澤信雄、明神正嗣の2名が選出

倉本昌弘PGA(日本プロゴルフ協会)会長の満期退任に伴い、後任新会長に吉村金八が就任することが決まった。

このほど行われたPGA定時社員総会において候補にあがっていた吉村と田中泰二郎の両理事に対し、総会に出席した代議員72人の直接投票と郵便投票分の28票による投票が行われ、吉村が過半数となる61票を獲得し、新会長は吉村に決定した。

吉村は結束の強い九州プロゴルフ研修会の会長を務め、倉本会長の解任動議の際には後継会長として周囲から推す声が高かった。解任動議の折には「倉本に責任はない」という立場をとったといわれていて、倉本も推したフシがある。

「僕は調整型の人間だと思っているので、みんなの意見を大事にして、全員で進んでいきたい。会長という職務でこれから多忙になりますが、僕は回遊魚なので(吉村はカツオで有名な高知出身)、忙しいのは平気です。鹿児島を拠点として活動していく予定です。1試合でも多く試合を開催し、ゴルフ界を盛り上げられるよう、みんなで頑張っていきたいと思います」とコメント。

吉村はワンマン体制ではなく、執行部の「みんなで揉んでいく」集団体制でいくと表明している。ただ吉村は69歳
(協会には70歳を越えると立候補できない規定あり)で一期のみ、あとは芹澤に引き継ぐのでは、と言われている。前述した九州プロ会は積極的に活動し、稲森佑貴、時松隆光などを輩出している。

「その会の事務局のN氏が有能で、彼をブレーンとして連れていくのでは」(事情通)

副会長には芹澤信雄、明神正嗣が選任された。ざっくりいうと芹澤がツアー担当で、明神が資格テストなど、レッスンプロなどを束ねる役割ということのようだ。

PGAの課題は山積している。倉本はPGAのIT化で1300万円の損失を出す事態を招いたが、功労金を辞退して補填するなど、誠意は見せた。シニアツアーの試合数は増やすなど、功績は大。その跡を継げるかどうか。

“吉村丸”の新体制は4月の理事会から動き出す。

左から明神正嗣、吉村金八、芹沢信雄(提供:日本プロゴルフ協会)

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より