スピースにファウラー……復活イヤーだった2021年。2022年に復活を果たすのは?
PGAツアーの21年は“復活イヤー”だった。ここ数年不振を極めていたジョーダン・スピースやリッキー・ファウラーの復活が大きく取り上げられた。次に復活するのは果たして……?
世界ランク三桁に陥落する寸前に調子を取り戻し、15位に返り咲いたスピース。ファウラーはまだ完全復活ではないが、ザ・CJカップで3位に入るなど底を脱している。
そしてもうひとりの注目がJ・デイだ。先の「QBEシュートアウト」はダブルス競技ながら同郷のM・レイシュマンと組んで初日16アンダー「56」をマーク。2人のうち良いほうのショットを選んでプレーするスクランブル方式だけに好スコアが続出するものだが、それでも2人が好調でなければ、このスコアは出せない。最終的にチームは3位に終わったが、デイは「スウィング改造が正しい方向に進んでいるのを実感できた。良い兆候を感じたし、状況は圧倒的に改善されている」と自信をのぞかせた。
2015年全米プロでのメジャー勝利を含めツアー通算12勝を挙げているデイだが、18年を最後に勝ち星から遠ざかっている。
当時、優勝争いをした松山をして「差を見せつけられた」と言わしめるほどの強さを誇ったが、持病の腰痛が悪化。
昨年には父親代わりだったコーチ、コリン・スワットンとの20年に及ぶ師弟関係を解消。しばらくタイガーにスウィングをチェックしてもらったりしたが、現在はタイガーの元コーチ、クリス・コモに相談しているようだ。
「以前は体を強くひねって大きなトップで振っていたが、それが原因で腰痛が酷くなった。今は捻転の少ない新しいスウィングに挑戦している。まだ100パーセントじゃないけれど、手応えはある。必要なのはツアーで結果を出すこと。来年は1勝といわず複数回勝ちたい。辛い時期を乗り超えた後の勝利はきっと喜びも大きいはず」
事故からの復活を目指すタイガー同様、デイは2022年、台風の目になるかもしれない。
週刊ゴルフダイジェスト2022年1月4日号より
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