Myゴルフダイジェスト

【PGAツアーファン倶楽部】タイガー主催「ヒーローワールドチャレンジ」最後はショット力がモノを言う

今昨年は新型コロナの影響で中止になった超豪華な招待試合。タイガー・ウッズ主催のチャリティイベントがバハマに帰ってくる。今年は招待選手が20人になり、メジャー級の戦いが繰り広げられる!

TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Tadashi Anezaki ILLUST/Takanobu Okabe

ヒーローワールドチャンレンジ 2021年12月2日~5日
アルバニー PAR72 7302Y
(Photo by Ryan Young/PGA TOUR)

解説/杉澤伸章

すぎざわのぶあき。プロキャディの経験をもとに独自の視点でトーナメントを分析する

タイガー・ウッズが姿を見せるかも!?

PGAツアーの非公式の試合ですが、限られた選手だけが出場できるタイガー・ウッズ主催のトーナメントが2年ぶりに開催されます。今年は出場選手が18人から20人になり、これまで以上のハイレベルな戦いが見られそうです。

松山英樹選手も出場を表明しているほか、ZOZOにも出場したコリン・モリカワ選手やザンダー・シャウフェレ選手ら、世界ランクのトップ20位以内の選手が15人もこの大会に出場します。チャリティイベントではありますが、トップ選手がここまで集結するゲームはほかにはないでしょう。

コースの設計を手がけているのはアーニー・エルスです。エルスに対して『おっとりとした性格』という印象を持っている人も少なくないと思いますが、実はプレースタイルは非常にアグレッシブで、それはコース設計にも反映されています。

バハマの高級リゾートに展開するリゾートコースですが、非常に戦略性が高く、選手たちが楽しめるコースに仕上げられています。楽しめるというのは「攻めがいがある」という意味で、攻めたくなるロケーションが用意されています。コースはリンクスとデザートコースを合わせたようなスタイルで、景色も併せて楽しむことができるコースです。

余談ですがここの練習場は400ヤードもあり、まさに現代のゴルファーを想定してエルスが組み込んだのだろうと思われます。

コースの特徴としてはグリーンが非常に小さいこと。PGAツアーが開催されるコースの平均値よりも小さめであることから、ショット力が必要になってきます。歴代のチャンピオンを見ても、松山選手や前回覇者のヘンリク・ステンソン選手にジョン・ラーム選手らショット力が高い選手が優勝しています。

そしてやはり注目はタイガーが姿を見せるかどうか。公の場に出るならこの大会以外ないでしょう。

杉ちゃんのコース解説
「グリーンが小さくピンポイントで狙う必要あり!」

Total 7302Y Par72
1番2番3番4番5番6番7番8番9番
Par4Par3Par5Par4Par3Par5Par4Par3Par5
423Y187Y572Y492Y180Y595Y340Y216Y603Y
10番11番12番13番14番15番16番17番18番
Par4Par5Par3Par4Par4Par5Par4Par3Par4
435Y589Y202Y483Y298Y548Y485Y184Y470Y

【6番・ 595Y・Par5】 選択肢がたくさんあり迷いが生じる
選手はここをユニークなパー5だと表現する。ティーショットでいくつかの選択肢があるのが特徴
【7番・ 340Y・Par4】 リスクを取るか安全に守るかが鍵
距離が短いパー4。ワンオンも可能だが、狙うともちろんリスクも高くなる。狙う選手がどれだけいるか見もの
【13番・ 483Y・Par4】 長くて狭い! 左サイドに要注意
フェアウェイが狭く、ティーショットから正確性が必要。左サイドはウェイストエリアで注意が必要
【14番・ 298Y・Par4】 13番とのギャップが面白い
グリー距離が短いパー4で選手によっては3Wで届く場合も。隣接する13番との攻め方の違いに注目
【16番・ 485YPar4】 難度がもっとも高いキーホール
距離が長くアップヒルで毎回、もっとも難度が高いホール。終盤だけに絶対に落としたくない
【17番・ 184Y・Par3】 コースを象徴する景観が魅力
シグネチャーホールになっているパー3。風が吹くと左サイドの池がプレッシャーになり難度がアップする

杉ちゃんの“勝手にパワーランキング”

1位 ジョーダン・スピース

●1993年7月27日生まれ ●28歳 ●米ツアー12勝
過去5回開催でそのすべてでトップ10に入っているほど相性は抜群。正確性の高さが武器

2位 パトリック・リード

●1990年8月5日生まれ ●31歳 ●米ツアー9勝
前回大会で3位に入っている相性の良さと、ショット力の高さから、大崩れしない強さがある

3位 ジョン・ラーム

●1994年11月10日生まれ ●27歳 ●米ツアー6勝
安定感の高さはナンバー1。ここ最近の勢いを考えると、外せない存在であることは間違いない

松本進のスウィング解説

パトリック・リード
「今では珍しいローテーション巧者」

リードの特徴はなんといってもローテーション。フェースの開閉を抑えて飛ばす選手が多いなか、彼は見事な開閉で球をつかまえながら打っています。インサイドからクラブが下りますが、インパクトで腕の通り道を上手く作ることで、体に詰まり感が一切なく、クラブがスッと抜けていきます。だからこそ、これだけローテーションを入れても、安定したドローで飛ばすことができるのでしょう

スウィング解説/松本進

1986年より渡米し、最新のゴルフ理論とスポーツサイコロジーを学ぶ


PGAツアーを観るなら「ゴルフネットワーク」!

「ヒーローワールドチャレンジ」放送日時
1日目 12/2(木)深夜3:30~翌午前6:30
2日目 12/3(金)深夜3:30~翌午前6:30
3日目 12/4(土)深夜2:00~翌午前7:15
4日目 12/5(日)深夜1:00~翌午前6:15
※最大延長:[3日目]午前8:00まで [最終日]午前8:00まで)
※全ラウンド生中継


月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より