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平均飛距離313ヤード! 日本イチの飛ばし屋プロ・幡地隆寛の“スター性”

オールドファンたちに「ジャンボ尾崎の再来?」と思わせたのが、三井住友VISA太平洋マスターズで活躍した幡地隆寛だ。

初日、2日目と首位を走り、最終日、最終組でスタートした幡地は出だし2連続バーディと好発進。あわやと思わせたが、結局4位タイに終わった。しかしすごい選手が現れたと感じた視聴者も多かったのではないか。

なんといってもその魅力はロングドライブにある。188センチの長身から放たれるドライバーショットは、ゆうに300ヤードを超える。今季のドライビングディスタンスは313.42ヤードで堂々の1位。19年は2位ながら315.3ヤードと日本人歴代最高の数字を叩き出している。本人も「これまで日本人には負けたことがない」というから、日本イチの飛ばし屋ツアープレーヤーといっていい。

「デビューしたときのジャンボ尾崎を彷彿とさせる」というのが、ゴルフ評論家の菅野徳雄氏だ。

「大型選手がパワーで圧倒して勝つというのは、ある意味ゴルフの醍醐味だし、人気の起爆剤にもなる。小柄な選手が小技で勝っても“ショー”にはなりません」

いわば尾崎、青木功、中嶋常幸の大型選手に162センチの杉原輝雄ががっぷり四つに組んだ時代への憧憬。幡地へのスター待望論が生まれるゆえんだろう。

JGTOで過去にチャレンジトーナメントを担当し、ブリヂストンスポーツ時代は尾崎担当でもあった田中徳市氏は、幡地の印象を次のように話す。「スケールが大きくて、才能を感じます。闘争心が発揮されれば、大化けもあるかもしれません」

今季、初シードを決め、結婚もした。来年は米国QTも受験する幡地。潜在能力がいよいよ開花するか。

キャリー平均300ヤード超えの旗地。スケールの大きなゴルフに注目だ(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月7日号より