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マスターズ出場を決意したイメルマン。キャディを打診した息子の一言に「返す言葉がない」

マスターズ覇者にして、2022年プレジデンツカップの世界選抜キャプテンでもあるトレバー・イメルマンが発信した自虐的ツイートが「ほのぼのする」と話題だ。

13年前にマスターズを制し一躍脚光を浴びた南アフリカ出身のイメルマン。しかしその後は左手の故障でパッとした成績を残せないまま、最近はテレビ解説者としてのほうが有名になってしまった。11月最初の日曜日、イメルマンは家族で食卓を囲んでいた。そのとき心に湧き上がったのは歴代優勝者に生涯出場資格が与えられるマスターズに3年ぶりに出場したいという思い。

「来年はマスターズに出ようと思うんだ。ジェイコブ、キャディしてくれない?」と中学生になった息子に問いかけたあとのジェイコブくんの答えがこちら。

「いいよ。できると思う。どうせ2日間でしょ!」

予選落ち前提でキャディを引き受けるという息子に「返す言葉がなかった」と父は思わず苦笑い。

13年前に優勝した際には、パー3コンテストで白いつなぎを着てパパに寄り添う可愛らしい幼稚園児だったジェイコブ君も、いまや地元のジュニア大会で優勝するなど将来有望なゴルファーに成長した。

そんな息子の辛辣な言葉はある意味、的を射ている。何しろ14年から5年連続予選落ち。タイガーが世紀の復活優勝を飾った19年が最後の出場で、そのときはかろうじて予選を通ったものの51位タイに終わっているのだから……。

とはいえイメルマンはまだ41歳。「最近は体調もゴルフの調子も良い」というマスターズチャンプがいつ何どき復活の狼煙を上げるかわからない。

マスターズに優勝した年のちょうど今頃、「三井住友VISA太平洋マスターズ」に参戦したイメルマンを取材した。メジャー覇者とは思えない丁寧な対応、そしてナイスガイぶりに感動したもの。

ジェイコブくん、お父さんは偉大なのだよ!

マスターズを制した08年のVISA太平洋マスターズで来日した際、レッスンの取材に嫌な顔ひとつせず気さくに応じてくれた(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より