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男子ツアーは「お客さんへの感謝が伝わっていない」シニアVの細川和彦が重視する“感謝”の心

今季国内シニアツアー15戦目の「コスモヘルスカップシニア」で、シニアルーキーの細川和彦が小山内護とのプレーオフを制して、シニア初優勝を飾った。

昨年12月に満50歳になった細川和彦は、今年4月の「金秀シニア沖縄オープン」がデビュー戦で、3位タイと幸先の良いスタートを切ったものの、2位が3回と、優勝にはあと一歩手が届かなかった。「でも、2位といっても追い上げての2位ですから、1打差の2位からスタートした今回が本当の意味での優勝争いでした」と細川は振り返る。

シニア入りしてからの細川は、髙橋勝成が率いる寺西明、中山正芳ら『チーム髙橋』と行動を共にしている。レギュラーツアー8勝の細川が最後に優勝したのは、16年前の「日本ゴルフツアー選手権」だ。

最終日を前に、食事の席で細川は、髙橋に「勝ち方を教えてください」と頼んだそう。「それは秘密」とやんわりかわされたが、「最後にちょこちょことアドバイスしてくれました」と嬉しそうに笑った。「長い間、勝てませんでしたが、ゴルフの楽しさはスコアだけじゃないということに気づかされたんです。それを教えてくれたチーム髙橋には本当に感謝しかないです」と細川。細川は涙もろい男だ。16年前の優勝は潰瘍性大腸炎という難病を乗り越えての優勝で、大粒の涙があふれた。今回の優勝でも祝福する髙橋の笑顔に涙顔で応えていた。

「諸先輩と一緒にゴルフできるだけで嬉しい」と言う細川に、レギュラーツアーの現状をどう見ているかを聞いてみた。

「スポンサーやお客さんに感謝する気持ちが伝わって来ないような感じがします。それがシニアツアーとの違いじゃないでしょうか」

今季シニアツアーの日程は「いわさき白露シニア」の1戦を残すのみ。優勝すれば細川にも逆転での賞金王の可能性がある。

プレーオフを争った小山内とは、日体大荏原高校の同級生という間柄(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より

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