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ドライバー破壊のアクシデントも! V・ホブランが大会記録でツアー3勝目

PGAツアーの「ワールドワイドテクノロジー選手権・アット・マヤコバ」で、ビクトール・ホブランが連覇を達成した。大会前のアクシデントを乗り越えつかんだツアー3勝目は、記録づくめだった。

メキシコのリゾートで行われた今大会。以前はWGCの『裏』に位置付けられたマイナーな試合だったが、今回はJ・トーマスやB・ケプカらメジャークラスも出場し、華やかに。実力者が揃うなか連覇を目指すホブランは、3日目に62のビッグスコアをマークして首位に立つと、最終日は「昨夜はぐっすり眠れたけれど今朝はとても早く目が覚めてしまいました。すごく緊張していたし、いい意味で興奮していた。これくらい毎週パットが入ってくれたらいいのに」と大会記録の通算23アンダーで優勝し、満面の笑みでトロフィを抱え上げた。

じつは大会前、D・リーと測定機器を使って練習していた際、リーがホブランのドライバーを試し打ち。すると本人の目の前でドライバーが破壊されるアクシデントがあった。あいにくスペアがなく、同僚プロが持っていたシャフトを借りたにもかかわらず大会記録で勝ってしまったのだから、笑いが止まらない。

しかもツアー参戦57試合目での3勝は、J・トーマスやJ・スピース、D・ジョンソンよりもハイペース。とはいえ3勝の内訳は、マヤコバ2回とプエルトリコ1回で、いずれもマイナーなトーナメントだ。しかし、昨今はフォールシリーズ(秋開催の試合)でも優勝賞金は1億円を上回り、今回ホブランが手にしたのはおよそ1億4000万円。

これでホブランは自身初の世界ランクトップ10入り。「取り立ててどこが上手いのかわからないのに、上がってみるとスコアが良い」と松山英樹はいうが、迫力やパワーはそれほどではなくともショット力はピカイチ。「課題はショートゲーム」というホブランが課題をクリアすればメジャー制覇も夢じゃない?

急ごしらえのドライバーで、飛距離は落ちたもののフェアウェイキープ率は上がったらしい(写真は2021年アーノルドパーマー招待。PHOTO/KJR)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より