結局どうなった? 女子ツアーのテレビ放映。ひとまず来年は地上波で見られそうだが……
これまで4年間、くすぶっていた女子ツアーの放映権問題が一応の決着をみた。多くのファンを抱える女子ツアーは今後、どう変わっていくのだろうか。
JLPGAは10月、女子ツアーの放映権に関し、「来年度の公認競技すべてにおいて、放映権が当協会に帰属することになった」と発表した。
欧米の多くのスポーツ団体は放映権を自ら持ち、その権利をテレビなどの映像メディアに売ることで団体の財務基盤を確立している。ところが日本の場合は、女子プロ草創期に、ツアーがテレビのコンテンツ事業としてスタートしたため、「放映権は主催者にある」という曖昧な形のまま放置してきた経緯があった。
その改定に着手したのが4年前。発表が唐突で、しかも情報量が少なかったこともあり、スポンサーやテレビ局だけでなく、選手からも異論が続出した。この間の事情に詳しいタケ小山プロが説明する。「紛糾したのは、テレビ局が主催する試合があったからです。テレビ側からすれば、ここまで育てたのに、人気が出たらサヨウナラというのはどうなの、というわけですね」
テレビ局側の言い分もわかるが、今や映像メディアは地上波テレビに加えBS、CSもあり、何よりもインターネットの登場で世界中の試合を簡単に見られるようになった。
「主催者の大半は、放映権はJLPGAに行ってもいいと考えたようで、そういう時代の趨勢からいえば、テレビ局も折れざるを得なかったと言えます。ただし、従来からの地上波に親しんできたファンも多く、彼らを置き去りにはできません。ネットで4日間ライブ中継をしたうえで、決勝ラウンドは地上波という形が理想ではないでしょうか」(タケ小山)
問題は、放映権料をテレビ局が買ってまで放映するか。22年度の地上波、BS、CS放送の放映権料金は無料とされているため、ひとまず問題はなさそうだが、今後に注目したい。
週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より
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