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初優勝は50試合目、2勝目は100試合目。イム・ソンジュがバーディラッシュで1年半ぶりV

ラスベガスで行われたPGAツアー「シュライナーズチルドレンズオープン」で、イム・ソンジェが圧勝した。現地メディアは「バーディマシンがジャックポット(大当たり)」と大騒ぎだ。

最終日、首位に3打差の6位タイからスタートしたイムは、前半からバーディを量産。9番から5連続バーディを奪ってトップに躍り出た。だが、本人は「自分のゴルフに集中していて、いくつバーディを取ったのか覚えていない」とあっさり。デビュー以来、トップランクのバーディ数を維持する“バーディマシン”は、「14番で初めてリーダーボードを見て、ここからミスは許されないと思った」と難しい終盤5ホールをパーで収め、9アンダー「62」をマーク。トーナメントレコードタイの通算24アンダーで、昨年の「ホンダクラシック」以来のツアー通算2勝目を飾った。

初優勝はツアー参戦50試合目。そして今回、奇しくも100試合で勝利をつかんだ。2勝目まで19カ月を要したのは、コロナ禍による中断がゴルフの調子を狂わせたから。「中断前はものすごく調子が良かった。でも再開後に調子を崩してしまい、良かったときの感覚を取り戻そうと必死だった」。それでも昨年11月に行われたマスターズでは2位タイ、トップ30のみに出場が許される「ツアー選手権」の切符も3年連続で手にしてきた。

昨年末には、ツアー選手権の舞台アトランタに新居を購入。「自分のベッドに寝て試合に通える」と笑顔を見せた。見かけは貫禄たっぷりだが、W・ザラトリスやS・シェフラーより2歳年下の23歳の若手。

17年に日本ツアーで賞金ランク12位に入り、翌年コーンフェリーツアーに参戦。18年同ツアーの最優秀選手賞に輝くと、19年にはレギュラーツアーで未勝利ながらルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。

3勝目はおそらく150戦目まで待たずにすみそうだ。

正確無比なパッティングで、「マシン」との異名を持つイム・ソンジェ(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月2日号より