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「全員銅メダルでもよかった」前代未聞の“7人プレーオフ”あなたはどう思った?

五輪ゴルフ男子最終日、松山英樹を含め、3位タイに15アンダーで7人が並び、銅メダルを懸けた7人でのプレーオフが行われた。これについて、賛否両論さまざまな意見が寄せられている。

当編集部に寄せられた感想をいくつか挙げてみたい。

「銅メダルは1つだけなの?」「終わったとき銅メダルが7個もあるのかと思った」「3位という順位には変わりないのに、プレーオフに負けた6人は4位タイ。違和感しかない」といった意見だ。

たしかに銅メダルは1つだけなのかという疑問はあろう。柔道でも敗者復活戦があるので、銅メダルは2個用意されている。体操女子の種目別ゆかで、村上茉愛は同点のA・メルニコワと銅を分け合っているし、プレーオフは行っていない。また、走り高跳びではM・E・バルシムとJ・タンベリがジャンプオフ(ゴルフでいうプレーオフ)を行わず、2人とも金メダルを手にした。

「もし1位が7人いたとすると、1位、2位、3位を決めるまでプレーオフをやることになるのでしょうね。1位を決めるのは“あり”としても、参加することに意義のある五輪ではどうでしょう。名誉として7人全員に銅をあげたほうがすっきりしたのでは?」(JGAミュ―ジアム参与・武居振一氏)

違う意見もあった。「あれはあれで面白かった。私も全米オープン地区予選に出たことがありますが、定員を巡って必ずプレーオフはします。定員をオーバーすれば次の段階へ進めませんから、プレーオフは必要と思いますが、五輪はというと、私はどちらでも良い気がします」(TV解説者・タケ小山氏)

17年までJOC委員をつとめていた川田太三氏はこの辺の事情を次のように話す。「今回のゴルフで、金銀銅メダルは1つずつと決めたのはIOCでしょう。しかし、実は五輪はそれぞれの事情を抱えた各競技団体の集合体なんです。なので、共通したルールや合意をつくろうとしても、利害が調整できず、そもそも“議論”ができない構造になっているんです」

競技フォーマット自体の変更の声が挙がっていることもあり、次回パリ大会では再考の余地ありだろう。

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24・31日合併号より