【インタビュー】稲見萌寧<後編>「目標は永久シード。賞金王は“通過点”です」
PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/北谷津ゴルフガーデン
注目の若手、稲見萌寧へのインタビュー。後編は、2勝目を挙げるなど順調に今年のゴルフについて、そして今後の目標などについて聞いてみた。
昨年のパーオン率は78.21%。堂々の部門別1位を獲得した稲見萌寧は、女子プロ屈指のショットメーカー。だが今年は「得意のアイアンだけでなく、ドライバーも思い切り振れなくなってしまった」という。その原因を「考えすぎ、悩みすぎ」と分析する稲見。どういうことか?
「昨年は開幕からずっと試合があって、考える余裕すらなく、ひたすらやるべきことをこなす毎日でした。ですが今年は、コロナの影響で自粛生活だったり、試合が中止になったり延期になったりで、いろいろ考えすぎてしまい、それが試合でも出てしまったんです。以前はボールが曲がってもそれほど気にしていなかったのに、今年はどうして曲がったのかと悩んでばかり。その結果、ドライバーの飛距離まで落ちてしまいました」
10月のスタンレーレディスでは3人のプレーオフを制して優勝。今年は11試合に出場し、トップ10は4回、賞金ランク12位につけている。まずまずの成績といえるが、自分のなかでは納得ができていなかったという。
「100点を求めすぎてしまったんです。それでスウィングまで崩れてしまって……。北谷津(ショートコース)で育ったので、ペタペタのライとか薄い芝、小さいグリーンや砲台グリーンもぜんぜん怖くない。だからアイアンが得意なんですが、その強みをぜんぜん生かせなくなってしまいました。まずはしっかり振り抜くこと。そこから始めないとダメですね。オフはひたすらトレーニングして、振りまくるだけです」
稲見は今年、初めて海外メジャー、全英女子オープンにも参戦。その経験はどうだったのか?
「全英はすべてが未知の世界でした。とくに風が大変。風速20mのなかでプレーするんです。日本なら絶対にやらない状況ですから、逆に面白かったです。ゴルフIQすべてを試されているような感じで、『私ってバカだな』って素直に思いましたね。いい経験です」
米ツアーへの思いはどうなのか?
「メジャーには行きたいです。でも、まずは日本ツアーで活躍すること。日本で愛されるゴルファーになること。それが今の目標です。私の夢は『永久シード』なんです。できるかどうかは分からないですけど、ゴルファーとして最高の栄誉なのかなって思います。『永久シードが最終目標なので賞金王は通過点です』なんてコメントしたいですね(笑)」
【稲見萌寧に一問一答】
Q. 好きな食べ物は?
ハヤシライス
Q. 好きな飲み物は?
水
Q. 好きなお菓子は?
おせんべい
Q. 好きなアーティストは?
アリアナ・グランデ
Q. 好きな俳優は?
トム・クルーズと永野芽郁
Q. 好きな芸人は?
サンドウィッチマン
Q. 好きなファッションは?
ヒップホップ系
Q. 好きな色は?
ティファニーブルー
Q. 好きな動画サイトやSNSは?
ユーチューブとインスタ
Q. 好きな言葉は?
忍耐
Q. 好きな時間は?
スキンケアしているとき
Q. 旅行に行くならどこに行きたい?
スペイン。生ハムとか美味しいものが食べたい
週刊ゴルフダイジェスト2020年12月29日号より